好きと言えない。
第二話





chapter:身代わり~秘めた恋心。





 想われていない口づけは厭(いや)だと思っているのに、昴との行為だと思えば、身体は火照る。

 みぞおちが熱くなり、疼きはじめる。


「ん……はっ、ん」


 悠里の口内を、我が物顔で蹂躙(じゅうりん)する昴の熱い舌は、悠里を簡単に快楽へと誘う。

 悠里の頬は赤く染まり、大きな目に、涙が滲みはじめた。

 その表情はなんとも言えないほど、恐ろしい色香を漂わせていた。


 昴は悠里と口づけたまま、戒めていた腕をそっと外し、悠里が着ていた服を一気に捲(まく)し上げた。

 悠里の火照りだした身体が、外の冷たい空気に晒(さら)される。


「悠里はやはり男の子だね」

 唇が離れても、どちらの唾液かもわからない一本の糸が、悠里の舌と昴の舌を繋げている。

 その光景が、悠里の大きな目に入ると、羞恥に悶えはじめる。

 同時に昴の欲望に血走った瞳に、自分の肌が映っていることに脅え、逃げようとベッドから腰を上げた。



「逃がさないよ」

 そう言うと、彼は悠里の腰を掴み、悠里の露わになっている陶器のような肌をした首筋に歯をたてた。

「いやっ…………いや。すばる……おねがい……やめて……」

 悠里は昴から逃れようと足掻(あが)く。

 しかし、昴にとって、悠里の抵抗は小さなもので、昴よりもずっと華奢な体格をしている悠里を簡単に戒めてしまう。

 それどころか、事態は悠里が足掻くほど、悪化する。


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