好きと言えない。
第八話





chapter:拒絶。







 悠里(ゆうり)が学校で倒れてから3日間。昴(すばる)に言われて学校を休むことになった。

 悠里としては、明くる日で熱も下がったし、早く学校に行って、休んだ分の勉強を取り戻したかったのだが、昴はそれを許さない。



 なんと昴は、悠里が風邪を治さなければ、自分も仕事に行かないとまで言い出したのだ。


 だから悠里は渋々、昴の言うとおり、学校を休んだ。

 昴の看病の甲斐もあり、風邪はすぐに治った。

 学校も3日間休んだだけで済んだ。


 これで昴も、晴れて悠里の世話役から解放される。

 モデルとして、また華やかに雑誌やテレビを飾ることができるのだ。

 そう思えば、昴は自分のものだけではないと思い知らされる。

 愚(おろ)かなことだが、もう少し風邪をひいたままいれば、昴の傍にいられる。

 甘えていられる。

 そう思ってしまう自分がいた。

 そして、そんなことを考えてしまう卑しい自分が、悠里は大嫌いだった。


 悠里の中で、昴への想いが日に日に大きくなっていく……。



 けれど、風邪が治るのは、けっして悪いことではない。

 だってまた、昴に抱いてもらえる。

 だから悠里は、それでいいと、自分に言い聞かせた。





 3日ぶりに学校へ顔を出せば、光(ひかる)は身体のことを気遣ってくれた。

 いくら本人がもう大丈夫だとそう告げても、光は悠里を心配する。

 それは光だけに限らず、悠里と同じクラスの彼らもまた、悠里に対する対応は同じだった。


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