chapter:想い、打ち明けて。 そんな悠里の心情を知らない昴は、意図も容易く、悠里をベッドに横たわらせ、自分から離れようと腕を引き抜く。 (いやだ。離れないでっ!!) 昴が去ってしまう。 そう思った瞬間、悠里の中で、何かが弾けた。 悠里は、細い腕を伸ばし、離れていく昴の腕にしがみつく。 「悠里?」 昴が、「離せ」と、悠里の耳元に訴えかけてくる。 (いやだ。離さないで。もっと傍にいて……) けれど悠里は、昴にしがみつく細い両腕を外さない。 それどころか、先ほどよりも、しがみつく腕が強くなる。 「悠里、起きているのか? ……離してくれ」 昴の言葉は、けれど悠里は、受け入れられない。 そうしてとうとう、悠里の震える瞼が少しずつ開き、困惑を隠せない昴を映し出した。 お願い。 邪険にしないで。 傍に置いてほしい。 「お願い……抱いて……ぼく。昴に……抱かれたい……」 震える声で、そう言う悠里の瞳は揺れていた。 「悠里……もうこういうことはしない。すまない」 昴は首を振り、きつくしがみつく悠里の腕を、引き剥(は)がす。 けれど悠里は、いやいや、と首を振るばかりだった。 悠里は、もう一度昴と繋がりたかった。 それは、もう間もなく、昴は自分を捨てて遠くへ行ってしまうと理解していたからだ。 小さな胸に、鋭い痛みが走る。 |