chapter:想い、打ち明けて。 最後くらい、快楽に埋もれ、昴に抱かれたかったのに、それすらもできない不器用な自分を、悠里は呪った。 「悠里……何を泣いて!!」 昴は、悠里の密口から出て行こうとする。 (いや……いや!! まだ出て行かないで!!) 悠里は、昴の広い背中に腕をまわし、両足を腰に巻きつけた。 そうすると、昴の身体が強張ったのが判(わか)った。 「悠里!! 無理してまで抱かれなくてもいい。俺は……俺の所為だな。今まで、すまなかった」 (ちがう。そうじゃない) 悠里は今までずっと、無理をして昴に抱かれていたわけじゃない。 悠里自身が、昴とこうしていたかったんだ。 悠里は必死に首を振って、抱かれて嬉しかったのだと、昴に訴えかける。 ――だが、昴は悠里の仕草をどう受け取ったのか、身体を引き剥がしてくる。 「やっ。無理してない」 「しているだろう? 泣いてまで抱かれる必要なんてない!! ……すまない。お前の良心に付け込んだ俺が悪い……」 (ちがう) (そんなこと、言う必要ない) 昴はいつもこうだ。 悠里のことをそうやって優しく包み込んでくれる。 「違うよ!!」 「違わないだろう? もう、いいんだ。悠里……今まで、ごめんな……」 悠里の密口から、昴が消えた。 昴という存在が、いなくなったと思い知らされた悠里の身体は、一気に冷たくなっていく……。 |