chapter:想い、打ち明けて。 悠里の、柔らかな少女のような頬からは、涙の筋が幾数にもわたって、流れる――。 凍えそうな、凍てつく寒さが悠里を襲う中、けれどそれは長くは続かなかった。 ふわり。 すっかり凍えてしまった悠里の身体が、あたたかいものに包まれた。 悠里は突如としてやってきた、あたたかな何かを感じて息を飲んだ。同時に涙も止まる。 「悠里……それ、本当か?」 悠里の頭上からは、愛おしい彼の声が聞こえた。 だから、絶望に暮れた悠里を包むのは、愛おしいその人だと理解した。 悠里は抱きしめてくれている昴の意図が判らず、こくりと腕の中でうなずいた。 すると……。 「んっ……」 悠里の小さな唇が、塞がれた。 悠里は、自分の身にいったい何が起こっているのかを理解できなかった。 何度も瞬きをして、ようやく見えてくる現実。 昴の熱い吐息が、頬を撫でる。 悠里のうんと近くに、彼がいる。 いくらかすると、やがて昴の吐息が感じられなくなり、彼との距離が生まれた。 そこで、自分の身に何が起こっているのかを理解した。 キスを……されたのだ。 けれど、悠里にとって、いったい昴のキスが何を示すのか理解できない。 大きな目をさらに見開く。 悠里の細い肩に、昴の頭が乗った。 そして――――…………。 「悠里…………俺も、お前が愛おしい」 |