chapter:夢? それとも現実? さっきよりもオレ自身が大きく膨れ上がっているのが分かる。 それにオレ自身が、心臓と同じくらいの速さでドクドクと脈打っている。 押し寄せてくる快楽に抗(あらが)おうと、頭の下に敷いている、ふかふかの枕のミミを両手でしっかり掴む。 だけどやってくる快楽は、それだけじゃ、抗うことなんてできない。 ……クチュ、クチュ。 滑った音も執拗に聞こえてくる。 目を閉じている分、音がやけに大きく聞こえる。 「は、ぁあんっ」 オレが喘ぐたび、幸は、より強い快楽へとオレを誘う。 「ゆき、ゆきっ、も、おねがい……」 中にある、ぜんぶを吐き出したい。 オレは幸に、もう終わらせて欲しいとお願いする。 そうしたら――。 ググッ。 「っく、ぅん……」 膨れ上がりすぎたオレが、ずっと奥の方まで挿し込まれた。 ギュウウウウッ。 グッと締めつける何かの狭い中で大きく強調しているオレを、今までにないくらい、強く締めつける。 「あ、あ、あ……やぁぁぁぁぁああああああああんっ」 勢いよく流れる白濁は、オレを快楽へと一気に押し上げる。 そして、オレは意識を手放した。 ……その直前、何かを飲むような音がしたのは、オレの気のせいだよな。 |