chapter:蜜に溺れる身体 「通常なら、これくらい強く摘まむと痛いだけなんだが、媚薬を使えば快感を伴う。 ――ああ、すごいね古都。君の乳首、女性の胸のように膨れてきたよ……」 神楽はオレから身体をずらし、初めよりもずいぶん強調しはじめたオレの乳首を見つめた。 そして……。 ……カリリッ。 思いきり何かを噛む音がした。 「っ、やああああああっ!!」 神楽が、歯をたててオレの乳首を噛んだんだ。 痛々しい音と一緒にオレの腰がベッドから離れた。 だけど、それも痛みはない。 恐ろしいほどの強烈な刺激がオレを襲うんだ。 ――いやだ。こんなの……。 心は拒絶しているのに、身体は気持ちがいいと判断する。 「こっちも……ね」 神楽はそう言うと、もう一方の乳首にも思いきり歯を突き立てた。 カリリッ。 「っひ、あああああああっ!!」 ビクンッ。 オレの腰が、またベッドから離れる。 「可愛い。すごくいいよ古都」 乳首を舌で舐め取り、吸い上げる。 そしてもう一方の乳首も、神楽の指で摘ままれ、弄ばれる。 「んっ、っふ、ああっ、いやっ」 ――もうオレの身体で自由になるのは、頭だけだ。 オレは首を振って、この快楽は決して自分が欲しているわけじゃないと抵抗した。 目を閉ざせば、幸の、あの優しい微笑みが頭を過る。 幸。 ゆき。 幸を求めて手を伸ばそうとしても、がんじがらめにロープで縛られているから、身動きが取れない。 |