chapter:蜜に溺れる身体 神楽は、睨み続けるオレから背を向け、鉄でできた扉に手をかけた。 コイツ、本気だ。 本気で、コイツはオレを置いて行く気なんだ。 その途端、オレの中で、死ぬまで神楽と戦い続けるという決意が、バラバラに砕け散った気がした……。 ……熱い。 このままなんて堪えられない。 我が物顔で、オレの穴の中を進む、ソレは、急に逆回転をはじめた。 「……っん、あっ!!」 ベッドから腰が浮く。 先端からは、先走りがトロトロと流れた。 ……もっと出したい。 楽になりたい。 「かぐら……っ!!」 「ごめんね。戻ってきたら、存分に君の中に挿れてあげるよ。俺のものを……ソレよりももっと深いところまで……。 俺が戻って来る頃には、君が俺を望んでくれていることを祈っているよ」 そう言い残すと、神楽は羽織っていた黒いコートをオレの身体の上に投げた。 「かぐらああっ!! ふざけん……っぁ……っは、あっ」 神楽を責めるため、口をひらく。 だけど、オレの中を弄るソレが、動きまくる所為(せい)で喘ぎ声に変わる。 疼く身体を何とかしようと動せば、今度はオレの上に被さっている神楽のコートが擦ってくる。 その度に、オレの身体は疼きを増す。 ガチャンッ。 拷問という名の、果てしない快楽がオレをがんじがらめにする中で、鉄の扉が閉まる冷たい音が、これから起こる残酷な出来事の始まりを告げた。 |