迷える小狐に愛の手を。
第十五話





chapter:蜜に溺れる身体





でも、そんなことをすれば解放感の後にやってくるのは、言いようのない脱力感だ。

そうすれば、オレの身体は動けなくなり、結局は神楽の餌食になる。

それにオレは今、神楽のコート一枚しか身につけていない。


オレが着ていた服はすべて、神楽によって、どこかに捨てられた。


リンがいる手前、裸にはなれない。


よかった。

まだ、人目を気にすることができている。

オレはまだ、理性を失ってない。

ほんの少しだけ、ホッとした。


神楽がコートを置いて出て行ったのは、オレをさらに追い込むためだけの行為だけど、まさか、こんな形で神楽のコートが役に立つなんて思わなかった……。


オレは苦笑をもらすと、シーツとコートが身体に擦れるのを覚悟で起き上がり、身体に被さってていた苦痛の火種でもある神楽のコートを掬い取った。


リンに見られないよう、身体を隠すようにして、ボタンを留めていく……。

それからオレの後ろを弄り、戒めるモノをベッドに押し付けないよう、前屈みになって、右足と左足を柵に固定しているロープに手をかけた。

ほんの少しでも、手が足に当たるだけで、身体が疼く。


――それだけじゃない。

オレの穴をこじ開けているモノも、もっと奥に進もうと、軽快に動いている。


「ん……っふ……」

一刻も早くココから出て行かなければと思うのに、オレの身体が震えて、なかなか実行に移せない。





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