chapter:蜜に溺れる身体 でも、そんなことをすれば解放感の後にやってくるのは、言いようのない脱力感だ。 そうすれば、オレの身体は動けなくなり、結局は神楽の餌食になる。 それにオレは今、神楽のコート一枚しか身につけていない。 オレが着ていた服はすべて、神楽によって、どこかに捨てられた。 リンがいる手前、裸にはなれない。 よかった。 まだ、人目を気にすることができている。 オレはまだ、理性を失ってない。 ほんの少しだけ、ホッとした。 神楽がコートを置いて出て行ったのは、オレをさらに追い込むためだけの行為だけど、まさか、こんな形で神楽のコートが役に立つなんて思わなかった……。 オレは苦笑をもらすと、シーツとコートが身体に擦れるのを覚悟で起き上がり、身体に被さってていた苦痛の火種でもある神楽のコートを掬い取った。 リンに見られないよう、身体を隠すようにして、ボタンを留めていく……。 それからオレの後ろを弄り、戒めるモノをベッドに押し付けないよう、前屈みになって、右足と左足を柵に固定しているロープに手をかけた。 ほんの少しでも、手が足に当たるだけで、身体が疼く。 ――それだけじゃない。 オレの穴をこじ開けているモノも、もっと奥に進もうと、軽快に動いている。 「ん……っふ……」 一刻も早くココから出て行かなければと思うのに、オレの身体が震えて、なかなか実行に移せない。 |