迷える小狐に愛の手を。
第十六話





chapter:想い、見る夢





オレがお願いすると、幸はもう一度、微笑んで、オレの中に沈ませていた男根を入り口まで引き抜いた。


そして――……。




ズンッ!!

「っは、あああああんっ!!」



圧迫感が、また中に生まれた。

大きく反り上がった幸自身が、オレの中を一気に貫いたんだ。

オレの身体が、また弓なりになる。

「んっ、ふっ、あぁんっ」

オレがお願いした通り、幸はオレの中で、何度も激しく抽挿を繰り返す。


きもちいい。


「もっと、もっと強く突いてぇええっ!」


オレはがむしゃらに幸を求め、幸もオレを求めてくれた。


激しい抽挿を繰り返す幸に、オレの頭の中が白いもやで覆われていく。

絶頂を迎える寸前なんだ。



「ゆき……ゆきぃ……」

愛おしい人の名前を告げると、幸はオレを理解し、今までにないくらい、最奥へと向かって、強くオレを貫いた。




「あ…………」

オレの全身が、大きく震えた。



「っあっ、あああああああっ!!」

オレの身体が、いっそう大きく反れる。

すると、中にいる幸を思いきり締めつけた。

幸は唇を噛みしめ、オレの中へと勢いよく白濁を注ぐ。

そして、オレ自身も、上にいる幸の腹目がけて白濁を注いでしまった。




「あ…………ぁ…………」

絶頂を迎えたオレは、またふかふかのベッドに、ビクン、ビクンと震える身体が沈む。

精を放った幸も、オレに覆いかぶさるようにして、倒れ込んだ。


幸の汗ばんだ身体が、オレの身体とくっつく。



トクン、トクン、トクン。

幸の心地いい心音が、オレの耳に届く。

オレは、幸のあたたかな体温を感じながら、また目を閉ざした……。





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