chapter:お日さまを失った日。 幸から目を逸(そ)らさず、自分の感情をあらためて確認していると、暁兄ちゃんからの視線を感じた。 ここではじめて幸から暁兄ちゃんへと視線を移すと、暁兄ちゃんは眉根を寄せて苦しそうにオレを見つめていた。 オレが今から何をしようとしているのか、暁兄ちゃんにはお見通しみたいだ。 やっぱ、暁兄ちゃんはスゴイや。 オレの事、すごく理解してくれてる。 「ごめんね、兄ちゃん……」 せっかく、オレを見つけてココまで運んでくれたのに……。自分勝手でごめんね。 「……分かった」 暁兄ちゃんは、一向に首を縦に振らない頑固なオレを説得するのを諦め、紅兄ちゃんや朱(あや)兄ちゃんがいる、一階へと去って行った。 うん、ありがとう。 そしてごめんね兄ちゃん。 オレは心の中で、優しい兄ちゃんたちに謝った。 広くて寒い地下室の中でふたりきりになると、横たわっている幸の口からは苦しそうな息づかいが聞こえてきた。 気を失っていても、妖力が幸の全身を支配していっているんだ。 身体を縛られるのはすごく苦しくて辛いだろう。 「待っていて……すぐにコレ外してやるからな」 オレは苦しそうに唸っている幸に話しかけると、幸が上の階に居る兄ちゃんたちに危害を加えないよう、鉄の扉についている取っ手に、頑丈な鎖をしっかり巻きつけ、固定した。 ……これでよし。 |