迷える小狐に愛の手を。
第二十話





chapter:報われない想いを抱き……。





もし、幸が神楽にやられてしまったら?

そう思うと、悲しくなる。


オレはもう、誰かが死ぬ姿を見たくはない。




深夜三時になると、オレたちの兄弟会議は終了し、各々にあてがわれた部屋へと散っていく。

もちろん、オレは幸の隣。

だって、離れたくない。

今だけでいい。

幸の側にいられる間は、近くにいたい……。


オレってば、どこまでも女々しい奴だ。



「ゆき……ゆき……ごめんね」


静かな寝息を立てている妖狐になった幸の胸に頭を擦りつけ、オレは謝り続けた。





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