chapter:アクション ……なんて想像したら、ますます三階が気になってしまう。 だから、ダイニングキッチンの扉をそっと閉めて、三階へと続く階段を上っていく。 少し上れば、すぐにダイニングキッチンの扉と同じ、茶色い扉が視界にあらわれる。 コンコン。 手をグーにして、扉をノックする。 だけど案の定、返事はない。 「失礼します」 もうすぐ病院が始まる時間だ。 もし、寝ているのなら、彼を起こさなければならない。 だけど、眠りの邪魔はしたくない。 あやふやな気持ちを抱えたまま、小さな声を出して、そっと扉を開けていく。 すると扉もまた、今の自分の心境と同じように控えめな音を立ててひらいていった。 ほどなくすると、開いた扉の隙間からベッドの端が見えた。 そこに彼がいる。 そう思ったのだけれど、どうしたのだろう。 部屋の中に入っても、ベッドの上に敷かれてある、真っ白い清潔そうなシーツ以外、そこには何もなかった。 半開きのままになっている窓からは、ベッドの上にあるシーツと同じ色をしたレースのカーテンが、朝の風に乗って揺らいでいる。 部屋は少し、もの悲しい。 どうして誰もいないのだろう? もしかして、彼の身に、何かあったのだろうか? カシャンッ。 しばらく立ち尽くしていると、突然一階からガラスが砕け散る音が聞こえた。 もしかすると、彼は一階にいるのかもしれない。 事務室かな? |