迷える小狐に愛の手を。
第二十二話





chapter:決意





なんとかへし折られそうになる右手の激痛に耐え、左手も拳をつくり、神楽の右脇腹を狙う。


だけど……。


「古都、そんなに俺に抱かれたいのか?」

オレの右拳も、難なく神楽に取り押さえられた。


だったら!!

オレは左の膝を曲げて、今度こそ神楽を仕留めようと身体を捻(ひね)る。


だけど、神楽は次に起こすオレの行動も読んでいた。

オレが膝を曲げ、体勢が不安定になった瞬間を狙い、右の太腿に足をかけられた。

神楽の攻撃をもろに受けた、まだ完治していない傷を持つオレの右足首には激痛が走り、硬い地面へと背中から倒れた。


「っぐ、うあああああっ!!」

神楽の体重ごと勢いよく地面に倒れたオレの身体は、イヤな音を立てて崩れ落ちる。



恐ろしいほどの激痛がオレを襲った。


「古都、俺はお前も許してはいないんだよ? たかが人間ごときに身を任せやがって!!」


神楽の瞳が悲鳴を上げるオレを射抜く。

ほんの一瞬、オレの心は、とてつもない恐怖に囚われた。

その隙を使って、神楽はオレの両腕を片手で捉える。

両足の間には神楽の身体が入り込んでいるから、足さえも使えない。

「放せっ!! っくそっ!!」

身体を捩るたび、地面を打った背中に激痛が走る。


多分、背中にある、どこかの骨が折れたんだろう。


「古都……くそ!! この身体は俺のモノだったのに!!」





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