迷える小狐に愛の手を。
プロローグ





chapter:プロローグ





彼は、オレを咎(とが)めるようにそう言うと、あらわになったオレの胸元にある、ふたつの突起のうち、ひとつを指先で弄りはじめる。



「……っつ!! はなせっ!!」

神楽に触れられた箇所が冷たくなっていくのがわかる。


「いやだ!!」


オレは精一杯、拒絶の言葉を口にする。


だけど、神楽はそれさえも楽しんでいるようだった。


「ああ、すばらしいよ古都。君のこれは桃色の梅の花のように美しい」


「はなせっ!!」

神楽は、力なくもがき続けるオレの両腕を片手でねじ伏せ、頭上に縛りあげると、もうひとつの突起に唇を寄せた。


「……っつ!!」

チクッ。

寄せられた唇から痛みが広がる。

神楽がオレの乳首を噛んだんだ。


痛みだけが、ジリジリとオレを襲う。


こんな奴に……オレのすべてを奪われたくなんてない。


だけど拒絶しても、オレを組み敷いている神楽の手と唇は止めることができない。

一方の乳首に触れている指はコリコリとこね回しているし、唇をくっつけている方の乳首は、執拗(しつよう)に舌で舐めまわしてくる。

気持ち悪くて身体を左右に動かしても、神楽は気にも留めず、それどころか唇は少しずつ腹に向かって下りていく。


――怖い……。
オレ、いったいどうなっちゃうんだろう……。

オレの中にある恐怖心が、いっそう膨れ上がる。





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