chapter:想い遙かに、忍ぶ恋 ああ、こういうところがウザイんだろうな……。 男なのに女みたいに女々しくってさ。 「古都……」 身体なら……。 「オレだって幸に抱かれたっ!! 好きって言ったし、一方的だったけどキスもした!! なのに……なんで……!!」 なんでオレじゃないの? オレがそう言った途端だった。 幸はオレの身体を抱きしめた。 「!!」 オレが怒鳴る声は消えて、代わりにシャクリが口から漏れる。 「やっと……言ってくれた……。そうだよ、俺は古都を抱いたんだ」 えっ? ゆき? 幸の言っている意味が分からなくって、そっと見上げれば、にっこりと微笑まれた。 「俺が好きな子はね、古都。君だよ……」 ――へ? 「俺は古都が好きだよ? 甘えん坊で強情で、やんちゃで、アイスクリームに夢中になる、かわいい古都が好きだよ」 ……ゆ…………き? 「う……そだ」 「うん?」 「うそだ!!」 信じられるかそんな言葉!! だって、幸はオレを拒絶した。 「幸はオレを嫌ってる!!」 「どうしてそう思うの?」 どうしてだと? 「だって、そうじゃないか!! 幸はオレを避けたじゃないか!! オレが発情期になった、明くる日からずっと!! それって、オレを嫌いってことだろう?」 もう、ほんとに勘弁して。 こんなこと、言わせないで。 幸がオレを嫌っているなんて言葉、聞きたくもない。 「古都……」 |