迷える小狐に愛の手を。
最終話





chapter:想い遙かに、忍ぶ恋





「あの、オレをどうやって見つけたの?」

「猫が教えてくれたよ。リンちゃんだったかな? ほら、古都が助けたあの三毛猫」

「リン……が……そっか。そうなんだ」

リン、いつの間にか姿が見えないと思っていたんだけど、幸を呼びに行ってくれてたんだ。


次に、リンに会う時は、たくさん猫缶をあげよう。喜んでくれるかな。

「リンちゃんに誘われるまま進むと、古都が男物のコートに包(くる)まっていたのを見つけてね、あの時は、はらわたが煮えくり返るほどの憤(いきどお)りを感じた。俺がいるのに、他の男に身を預けたのかと怒りさえおぼえた」


「えっ?」

「古都を取られたような錯覚に陥ったんだ。

側にいる俺でさえ、古都を抱くのを我慢していたというのに、他の男が古都のすべてを奪ったのだと考えると、ものすごく苛立った」


「ゆ……っん……」

幸はまた、オレの口を塞ぐ。


「とはいえ、古都の様子が尋常(じんじょう)ではないほどぐったりしていたから、相手は古都が恐れている神楽で、彼に何かされたということは容易に想像がついたけれどね。

俺が古都を抱きかかえ、歩くたびに、君は漏れる声を我慢してしがみついてきたから、何かあるとは思ったけれど、家に連れ帰った時は驚いたね」


「っつ!!」

神楽に煽(あお)られた淫らな身体を思い出し、オレはついつい赤面してしまう。

「あ、あれはっ!!」





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