迷える小狐に愛の手を。
最終話





chapter:想い遙かに、忍ぶ恋





その行動が、余計に疑いを招く。

そう思うのに、だけど幸を見ながら話すっていうのは、恥ずかしすぎて、できない。


「本当に?」

「ほんと。そりゃ……変な薬は……身体に塗られたし……オレのも結ばれたし……中に……異物……入れられたし……」


神楽に抱かれそうになった当時を思い出し、オレの声は、だんだん小さくなっていく。

「でもっ!! でも、ずっと拒絶していたら、神楽が、『自分を欲するようになるまで、このままだ』ってそう言って……それで、神楽が部屋から出て行ったんだ。

その時、リンに助けてもらって、神楽から、無事に抜け出せたんだ!!」



気がつけば、幸の服を掴んでいた両手は、オレの汗で湿っていた。

それだけ、オレは幸に必死なんだなって、あらためて思った。


「ごめん。おかしなことを訊(き)いてしまったね」

神楽とは何もなかったと、信じてほしくて、力いっぱい幸の服を掴む手に、幸の大きな手が重ねられた。


幸は、オレの言うことを、信じてくれた。

そう思うと、目からはまた、涙が溢れてくる。

「古都、泣かないで……」

……チュッ。

幸の唇が、涙で濡れはじめるオレの目尻にそっと触れる。

「ゆき……」

「神楽にはある意味感謝しているよ。俺を欲しがる古都はすごくかわいかったし、色っぽかったからね。だから抱いてしまった。

君のココを使って、俺と繋がった……」

「ひぁっ!」





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