迷える小狐に愛の手を。
最終話





chapter:想い遙かに、忍ぶ恋





オレと幸の唇が離れるたびに鳴る、リップ音がオレの耳を刺激する。


「もう、こうして古都のかわいい顔を見られないと思った」


「んっ」

「古都、俺はもう、あんな辛い思いはしたくはない。俺の側を離れないと――けっして命を投げ出さないと、約束してほしい」

「ん……やくそく……する」

幸が話す合間に何度も繰り返される、啄(ついば)むようなキスの中、オレはうなずいた。


「良かった」

幸と約束を交わすと、幸は大きな口を開けてオレの唇をすっぽり包んだ。

「……んふぁ」

少し息苦しくなって口を開ければ、にゅるりとした湿った何かが口内に入ってきた。

「んぅ……」

……コレ、なに?

オレの口内に何が入って来たのか気になって、少し目を開ければ、オレの舌と繋がった幸の舌が見えた。


「ふぇ……」

恥ずかしい。

なに、コレ……。


戸惑いを隠せないオレを尻目に、幸は絡まるオレの舌をくっつけて、また口内へと入っていく……。

オレの口内を弄(まさぐ)り、我が物顔で自由に動き回る幸の舌。


背中がゾクゾクする。

「ふぁ……ゆきぃ…………」

だめ……なんか、頭もボーっとしてきたし……オレ自身が勃ちあがりはじめてる。

「ん……んっ」


止めて。

オレ、おかしくなっちゃう……。

そう思うのに、両手はしっかりと幸の服を掴んで離さない。

ゆき…………ゆき…………。





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