迷える小狐に愛の手を。
第二話





chapter:癒えない傷





さっきから謝ってばかりいる幸がおかしくて、ついつい笑ってしまいそうになる。


そうしている間にも、幸はオレの足に巻いていた包帯を慣れた手つきで取っていく。

ほどなくして、真っ赤に染まったオレの足が見えた。


すごく出血してる……。


足の傷は、幸の言うとおり、おもいきりひらいてるし、中の身が見えていた。

……道理で痛いはずだ。

自分のことなのに、他人事のように感心しているオレ。

それはきっと、介抱してくれる幸がいるからだ。

……って、オレは幸のことを全部信用したわけじゃないからな!!

なんて思っていると……。



ズッキーン!!

いってぇぇぇぇぇええええ!!

幸は水気が混じった布を真っ赤に染まった足に押し付けてきた。

何するんだ!!

やっぱコイツ、オレの敵だ。

くっそ、とうとう本性をあらわしやがったなっ!!


オレは飛び起きて、危害を加えてくる幸の手を振りほどこうと、身を捩る。

身体が幸の手から外れると、向き合った。



「フーーーーッ!!」

口の両端にある鋭い牙を見せて威嚇するオレ。


「ごめん、痛かったね。だが、こうしないと君の足は治らないんだよ……」

嘘だ。

幸はそう言ってオレを殺す気なんだ!!

信用なんてするか!!



オレは前かがみになって、いつでも攻撃できる態勢をつくる。

「古都、頼むから。そんなに暴れないで……。もっと傷口がひらいてしまう」

威嚇するオレに手を伸ばす幸。





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