迷える小狐に愛の手を。
第六話





chapter:蘇る苦痛と恐怖





『いや!! 幸、ゆきっ!!』


オレはすぐ幸が来てくれることを信じて名を呼んだ。

『無駄だよ、お前の飼い主はココには来ない。今頃俺のご主人様が、俺がお前にやってるようなことをお前の飼い主はしてるだろうな』


放心状態のオレに、ドーベルマンはこれをいい機会だとグルリと方向転換をさせ、尻の穴を強調させられる。

身体は、うつ伏せにされた。


幸もこいつみたいなことを?


そんな…………。

なぜかわからないけど、目の前のドーベルマンと同じことを幸がやっているということが許せないと思った。


胸に芽生えたその感情は、やがて大きくなり、オレの全身を駆け巡っていく……。

それと同時に身体が発火するように熱くなっていく。

まるで、全身が焼けるように熱く燃えるような感覚だ。


ドーベルマンは自分のことしか考えていない。


『さあ、もういいだろう?』

そう言うと、勃ち上がったソレをオレの穴に近づけてきた。



いやだ。
こんなの、いやだ。



「いやだああああああああっ!!」



叫んだ瞬間、オレの体温が一気に上昇した。

炎に包まれているように熱い。


だけど、身体が燃えるような熱さは長くは続かなかった。

熱は消え、次第に冷えていく……。

さっきまであったオレの穴を這っていたドーベルマンの舌の感触も消える。


そして――。

「ギャンッ!!」





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