迷える小狐に愛の手を。
第七話





chapter:漆黒の刃が獲物を狙う時を待つ―side:神楽





俺よりも華奢(きゃしゃ)で小柄な身体を自分の前に跪かせ、俺の欲望を突き立てたくなる。


そして、古都の身体を俺に染まらせたくなる。

古都の妖狐族としての力も奪い、俺の物にして父さんと母さんを殺した人間に復讐する。

もちろん俺の隣には花嫁の古都を置き――。



人間には、俺たち妖狐族の奴隷になって従ってもらう。

俺が幼い頃味わった生きた地獄というものを味わえばいい。

その為にはどんな犠牲も仕方がないことだ。

たとえ、大切な古都の家族を殺したとしても……。



俺が古都を蹂躙し、妻になった暁には、彼も俺のしたことが間違いではなかったと理解してくれるだろう。

ただ心残りなのは、あの時無理やりにでも古都を抱いていれば、こんな気苦労はなかったということだけだ。


古都の両親には色々世話になったからな。

目の前で古都の身体を奪う、幸せそうな我が子の姿を見せてやれなかったのは悔いが残る。


まあ、それは過ぎたことだ。仕方がないことだと諦めよう。

――にしても、俺から逃げようとする古都もまだ詰めが甘いな。

俺から逃げられるハズがないだろう?

覚悟しておくがいい。

次に逢ったその時、お前に男と言うものを教え込ませてやる。


俺は、俺の色香に惑わされ、放心状態になっている撮影所の無能な人間たちから背を向け、あてがわれた楽屋に向かった。





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