chapter:運命の出会い。はじめてのお買い物 コイツも目の前の茶髪と同じ年齢だろう。 お前も年下だろうがっ! 「んだよ離せよ!!」 「威勢がいいっていうのもまた好みだわ」 「ココよりずっといい所に行って、お兄さんたちといいことしよう?」 ぼそりと耳元で囁かれると、ゾクッて、背筋に寒気が走った。 冗談だろ? コイツらおかしい!! 「いい加減にしろよお前ら、オレは女じゃねぇ!!」 体格は、ふたりともオレより少し大きいくらいだ。 妖力もないけれど、これくらいなら力だけで勝てるか……。 オレの、小さな小さな堪忍袋(かんにんぶくろ)の緒(お)が切れた。 それはもう、盛大に。 プツンってなっ!! 近くにいた男の胸ぐらを掴もうとした……瞬間だった。 突然、オレと男の間に腕がするりと割り込んできたかと思えば、テーブルを叩く、大きな音がした。 見上げれば、輝く太陽に照らされた幸の背中があった。 「俺の連れに何か用かな?」 そう言って、幸は男と向かい合った。 オレからだと背中しか見えないから、幸が今、どんな顔をしてるのかさっぱりわからないけど……なんか…………。 幸を取り巻く空気が、怖い。 「ひぃっ!!」 「す、スンマセン!!」 男ふたりは、大声で謝って、逃げるようにして走り去った。 呆気ねぇ……。 ――なんて思ったけど、この場合、幸が怖いだけだな。 きっと。 うん。 |