迷える小狐に愛の手を。
第十話





chapter:発情期ってなんですか?





オレは膨れ上がっている中心を見られないよう、慌てて、さっきよりも前かがみになると、大きく膨らんだ中心を隠した。


……だけど、赤くなった顔と、疼くみぞおちを押さえる手を見られてしまう。

恥ずかしい部分を見られまいとした行動も、傍から見ればおかしな格好だ。

今のオレの姿は他人に見せられたもんじゃないと思う。


「んぅ……」

見ないで……。

そう思っても、疼く身体が先で、言葉を出そうものならヘンな声が出てしまう。

発言することさえも難しい。


そんなオレを不審に思った幸の眉間に寄った皺は、次第に消えていく。

「ああ、そういうことか」

幸は、オレの身体に起こっている出来事がどういうものなのかを理解したらしい。

ひとつ、うなずいた。


『そういうこと』ってなに?

幸のうなずきに、今度はオレが皺を眉間に寄せる番だった。

「古都、君は発情期を迎えたんだね」


はつじょうき?


なにそれ?


そう思っても、言葉には出すことはできない。

なんたって、オレの疼きはどんどんひどくなっていっているんだ。


「んっ……あ、ゆ……き、オレ……」

代わりに、甘えるような声が出てしまう。


「苦しいんだね……。こうすれば少しは楽になるかな?」

「へ? あ、ひゃぅ!!」

幸はオレの手を引き、自分の方へと寄せる。



……ポスン。

音と一緒に崩れるオレの体勢――。


前かがみになって、幸の方へ倒れた。





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