*antiqe*-アンティーク-

第一話





chapter:*発火*―hakka―





ただ、俺の性格を知っている両親だけは味方でいてくれた。

そんな状況でその学校に通学しても俺が居づらいだけだと判断し、そうして前住んでいた家から車で約1時間のこの土地で新しい生活を余儀なくされた。

引越し先が田舎ということもあってか、うわべだけの噂はあっという間に学校中に広まった。

わざわざこの忙しい季節に転校してくる奴なんて滅多にいない。

だから噂が本当だと信じる奴は多いだろう。

そんなこんなで、転校したての俺はやっぱり前居た学校生活と、状況はなんら違いはない。


――人間なんて信用できねぇ。

どこにいたってそれは同じ。

だから誰に何を言われようと別にいい。


そう思っていた。

少なくとも、転校先でソイツに会うまでは……。


「俺、炎 愛峰(ホムラ アマネ)。よろしくな、天道 白夜(テンドウ ビャクヤ)」


俺と同じ日本人特有の黒髪に、健康的な肌色をしたソイツ。

だが、笑うと右の頬にえくぼができる、人懐っこいソイツは、根っからの行動派。


常にクラスの中心にいて、イベントごとが大好きで、メンドくさい委員長なんかも進んでしている。

俺よりも少し背が高い、すらっとした体型のソイツ。


俺とは正反対の性格をしたソイツが、満面の笑みを向けて、そう言った。





「白夜、白夜!!」


俺の名前を気安く呼ぶソイツは毎回、付きまとってくる。





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