追って追われて恋模様。
第三話





chapter:それでも大好きなあの人。





「滑ってきたよ? 感じてるんだね」


男の人が言わなくても、鈴口からは、先走りがじんわりとあふれ出しているのが自分でも良く分かる。

「っつ、っひ……いやぁ……」


身体に力が入らない。


先端から根本へと、行き来する手が邪魔だ。

ぼく自身を擦る手は、絶妙な力の入れ具合で、ぼくがイかないように強弱をつけて弄ってくる。


その度に水音が生まれ、次第に大きくなっていく。



「っひ、あっ、ああっ……」

「いいね、その声。すごくソソられる」


ねっとりとした息が、耳孔に触れて気持ちが悪い。


それなのに、ぼくの身体は熱を帯び、男の人に翻弄されて快楽を感じている。


「ああ、もう限界。今この場所で挿れちゃおっかな」

ぼくのお尻に、硬いものが擦りつけられた。

これはきっと、男の人の……。


「っぅ……」

いやだ。

こんなの、イヤだよ……。



こんな時に頭に浮かぶのは、やっぱり三浦先輩だ。


ぼくは馬鹿だ。


先輩が助けに来てくれるわけがないのに……。


現実を理解すれば、ぽろぽろと涙が零れた。


これは、きっと罰だ。


先輩が嫌がることをした、ぼくへの罰。


だから、こうなっても仕方がないことなんだ。


「っひ、っく……」

もう、何もかもが悲しくて、静かに嗚咽を漏らす。





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