追って追われて恋模様。
第四話





chapter:追って追われて恋模様。





「翔夢くんが欲しくて我慢ならないんだ」

先輩はぼくを閉じ込めると、耳元で告げた。


「ひゃっ!」

低音が耳孔に直接入ってきて、くすぐったい。

だけどそれだけじゃなくって、みぞおちに力が入る。

先輩に、触れてもらえるのかもしれないと、期待してしまう。


「初めは、電車の中で、本当は翔夢くんに悪戯をするつもりはなかったんだ。だけど、君を見ていると、欲しくてたまらなくなって、気がついたら手が勝手に君を求めていた。

ココも、本当は俺が先に触るはずだったのに、横から入ってきた奴に触れられるなんて……」


シャツの裾がめくられ、あらわになる胸。

そこには、さっき、見知らぬ男の人に触れられてツンと尖っている乳首が、自らを強調していた。

「っ、せんぱい……」



あんな男の人じゃなくて、先輩に触れてほしい。

胸が苦しくて、視界が滲んでしまう。

先輩を見つめると、両方の乳首をキュッて摘まれた。


「あっ!」

ただ、少し摘まれただけなのに、全身が痺れたように動けない。

少しずつ元に戻りはじめたぼく自身は、ズボンの下で、ふたたび張り詰めていた。

「ココ、俺のものでしょう?」

きゅううっ。

今度は、摘んでいた乳首をもう少し強く引っ張った。

「っ、ん」

乳首が引っ張られ、甘い疼きがじんわりと身体中に広がっていく……。



「……可愛い」

ひと言、先輩は誰に言うでもなく、つぶやいた。





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