追って追われて恋模様。
第三話





chapter:それでも大好きなあの人。





今日は、看護師をしているお母さんは夜勤で、家に居ない。

それも相まって、こうして人通りが少ない道を歩いていると、恐怖心が芽生えてくる。


街灯がカチカチと音を鳴らし、短い点滅を繰り返して夜道を照らしている。

その街灯はまるで、芽生え始めた恐怖心を煽ってくるみたいに……。




「ね、君。可愛いよね」

突然声をかけられ、ハッとして振り向けば、すぐそこには見知らぬ男の人がいた。


薄暗い街灯だから、顔立ちとか髪の毛の色までは分からない。

だけど、背は、ぼくの頭ひとつ分以上はある。

肩幅もがっしりしてるし、きっと大学生だ。


なんとなく怖くなって逃げようとすれば、すぐに腕を掴まれた。


「いやっ! はなしてっ!!」

「逃げないでよ。よくココを通るでしょ? ずっと見てたんだ」


「……っつ!」

背後から腕を回され、シャツの裾から手が侵入してきた。

冷たい手が、ぼくのお腹や腕を撫で回す。


虫が這うような感覚がして、とても気持ち悪い。


「いや、はな、して……」

身体に回された腕から逃れるため、手を引っ張っても外れない。

力いっぱい身体を捩(よじ)っているのに、男の人はびくともしない。


それよりも、ぼくが拒絶すればするほど、男の人の行動はより大胆になってきた。


「ココ、やっぱり女の子と違って小さいね」

男の人の指が、ぼくの乳首を撫でた。





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