ねぇ、ギュッてしてよ。
お願いだから側にいさせてください。side:雨宮 鈴





chapter:お願いだから側にいさせてください。side:雨宮 鈴





だったら、ぼくも……決めなきゃ。



「霧我、あのね。ぼく、すごく嬉しかったんだ」



でも、やっぱり霧我からの別れ話なんて聞きたくない。


だから、ぼくから言わせてね。


これが、最後のわがままだから。




「鈴?」


「ぼく、霧我に告白して、気持ち悪がられると思ったの。でも、霧我はそんなぼくでも受け入れてくれた……嬉しかった」



「鈴」



「たとえ……たとえ、同情でも嬉しかった」


霧我、霧我……。



霧我に微笑まれた時、ずっとずっとあたたかで。


抱きしめられた時、力をもらえた気がした。


こんなノロノロしたおっちょこちょいなぼくでも、何でもできる気持ちになった。



キス、された時、胸がギュッてして、熱くなって……もっともっとしていたいって思った。





でも、もうこれでおしまい。


もうぼくは霧我の特別でもない。




なのに……なのにさ……。





「……だけど、ダメなんだ。

今も嫌われてるって思っているのに、霧我のこと、ずっと好きなの!! どうしよう。どうしたらいい?


どうしたら……霧我のこと、好きじゃなくなるの?


ねぇ、霧我。どうしたらいいの?」




目から、ぼろぼろ流れる涙を拭うことすらできなくなって、目の前にいる霧我の服を掴む。


苦しいよ、悲しいよ。



頭が、いたいよ。



「ふぇぇええええっ」





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