chapter:我慢できなくて。side:有栖川 霧我 小刻みに震えている小さな肩を掴み、俺はブレザーを敷いた机の上に鈴を押し付ける。 「鈴、俺の態度がおかしくなった日、知っているか?」 「あめ……の……」 「そうだ。あの日、俺は間近で着替える鈴を見て、鈴が欲しくなったんだ。必死になって、鈴を奪わないようにと思っていたのに……」 「え? あの……え?」 鈴の目が閉じたり開いたりを繰り返す。 おそらくは、鈴の考えていた内容と違っていたのだろう。 「知らないだろう? 男同士でもセックスが可能なの」 「霧我……あの……」 何か言いたげであるが、もうこれ以上は待てない。 俺は思いのほか短気らしい。 「嫌なら逃げろ。そして、俺から離れろ」 耳元でそう告げてみる。 「っくぅ……」 鈴は黙ったままギュッと目をつむった。 これは、鈴を抱いてもいいということだろうか。 鈴がいつでも逃げれるようにと、ブレザーのボタンに続いて、カッターシャツもひとつずつ外していく……。 シャツをめくると、少しずつあらわになる白い柔肌に唇を落とし、舌を腹部へと這わせる。 「ん……霧我……」 びくんと跳ねる腰に、怯えたのかと思って見上げれば、鈴の頬は蒸気し、大きな目に涙がうっすらと溜まっていた。 この涙は、悲しそうには見えない。 俺を煽る目だ。 |