ねぇ、ギュッてしてよ。
いきなり嫌われちゃうの?side:雨宮 鈴





chapter:いきなり嫌われちゃうの?side:雨宮 鈴





たしか……。

3日前だったかもしれない。


その日は快晴で、お日様がお空を照らしていた。

そんな天気だったのに、放課後になってから、空はどんよりとした雲行きになった。


ちょうど生徒会活動がお休みだったから、霧我と一緒に帰ろうと門をくぐった時だ。


ポツリポツリと雨が降り出して――。

はじめは小さな粒だったんだけど、みるみる大粒の雨に変わったっけ……。


それで、前が見えないくらいの土砂降りになったんだ。



学校からぼくの家まで、歩くと15分かかっちゃうからって、学校から近い霧我の家に少しお邪魔させてもらうことにしたんだ。



今思えば、あの後から霧我が冷たくなったような気がする。



……ぼく、厚かましかったのかな。


霧我の好意を受け取ってはいけなかったのかもしれない。


「鈴、その時に霧我のご家族の人たちはいらっしゃった?」

紅葉はいったい何を言っているんだろう?


「ううん、誰もいなくて……だから、申し訳ないなって思った」


「ふぅん、で? 霧我の前で濡れた制服を着替えたと?」


「うん、だってびしょ濡れのまま、霧我のお家に上がれないでしょう?」


家の中が水浸しになっちゃうもんね。


「ほぅ? へぇ、ふ〜ん、なるほど」


何が、『ふ〜ん』なのか、わからない。


ぼくはただただ首をかしげるばかりだ。



「ねぇ、鈴。霧我なら何をされてもいいって思う?」





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