chapter:さよならなんて言わせない。Side:有栖川 霧我 鈴は悪意のように思っているらしいが、アレはなんというか……。 まったく悪意になってはいないぞ? 「鈴のヤキモチは可愛いよ」 「霧我……ぼく、ぼくね……。 これから、ずっとずっと一緒にいると、ずっとずっとワガママになるの……」 「いいよ、鈴のわがままは可愛い」 言うと、違うと頭を振る。 「ぼく……頑張る霧我のお手伝いをしたかったの……」 「もう十分、手伝ってくれている」 「お手伝いできてない!!」 「どうしてそう思う?」 「だって、ぼく……霧我に余計な気を遣わせてる!!」 「そうか?」 「そうだよ!!」 ――なるほど。 「気を遣わなくてもいいのか?」 「へ?」 鈴の後頭部に触れ、そっと彼を倒す。 「え? あの、霧我?」 俺の下敷きになって慌てる鈴に思わず微笑んでしまう。 「気を遣わなくていいのなら、そうだな……そうしよう……」 「え? っちょ、霧我……あ、やっ!!」 唇を鈴の首筋に這わせれば、華奢な腰がビクンと跳ねた。 「む……が……?」 「鈴、好きだ。俺から離れないでほしい」 首筋にキスを落として告げれば……。 「霧我……ぼくだって……ぼくの方がむがをすき……」 俺の背中に腕が回る。 「そうか……良かった。それなら、別れなくていいな」 グイッ。 細い腕を引っ張ると……。 「あわわっ!!」 |