chapter:溺愛 side:晃太 時間は夜の十時。中学一年の子供の僕は、親たちよりも少し早めに眠る。一階のリビングで仲良くテレビを見ている母さんとお父さんにおやすみなさいを言って、僕は二階に上がった。 だけど枕を抱きしめた僕は自分の部屋じゃない、隣の部屋のドアをノックする。 「はい」 中から短い声がして、出てきたのは、とっても優しい兄さん。兄さんは僕の本当の兄さんじゃない。 僕の母さんの再婚相手の連れ子さんだ。 兄さんは大学生で、僕よりもずっと大人だ。薄茶色の襟足まである髪に、切れ長な目。長い睫毛。背も高くて、とっても優しくて格好いい自慢の兄さんだ。 だから僕は、兄さんが大好きで、一分でも一秒でも多く一緒にいたくて、離れるのもイヤで、寝る時も一緒がいい!! 「あの……」 今日は、一緒に寝るの、ダメかな? おずおずと声を出せば、兄さんは快く中に入れてくれた。 えへへ、兄さん大好き。 「眠れないのかな?」 コクンと頷けば、一緒にベッドに入ってくれる。 だけど今日はいつもと違う。 兄さんは僕をじっと見つめた後、顔を近づけてきた。 相変わらず兄さんはとっても格好良くて……だからはじめ、何をされているのかわからなかった。 息苦しくなって気が付いたのは、兄さんが、僕にキスをしていたっていうことだ。 「ん、っふ」 口を開ければ、これはなに? 滑った何かが僕の口の中に入ってきた。 「んっ、っふぅ……」 何かは僕の口の中をたくさん動いた後、僕のベロの表面をなぞった。 「っふ、ぅううっ」 この声はなに? 僕の声じゃないみたいだ。 「俺の可愛い晃太(こうた)」 お尻を撫でられた。 「ひゃ……」 「晃太の色んな所を撫でてやりたいんだけど、ダメ?」 ダメ。じゃない。 兄さんのすることなら、なんだって。 「……いい、よ?」 頷けば、兄さんが優しい笑顔を僕に向けてくれた。 にっこり笑う兄さんが好き。 兄さんの笑顔に見とれて、ボーっとしていると、パジャマのボタンを外された。 「可愛い」 兄さんが指でなぞったそこは、乳首だ。 触られたって女の子じゃないし、なんともないのに、兄さんだと、なんだかチクチクする。 「っふ」 やだっ、なんかおかしな声が出た。 恥ずかしくて口を両手で押さえ、声を出さないようにしていると、兄さんの顔が近づいてくる。 口を押さえていた手が勝手にゆるまり、気が付けば、口を押さえていた手が無くなっていた。 「可愛い晃太」 「ん、っふ」 柔らかい感触が口に触れた。また、キスをされているんだ。 「んっ、っふぁ……」 もう、ダメ。何かおかしい。僕、ヘンだ。 頭がグルグルする。 「ここも可愛いね」 いつの間に脱がされたのか、ズボンもパンツもなくなっている。 恥ずかしい! 前を隠そうとしたら、それよりも先に、兄さんの手に包まれてしまった。 「ひゃっ!!」 なんだろう。もう、何が何だかわからない。 兄さんは僕のを触って、撫でる。 「やっ、兄さっ、おしっこ、でちゃ……」 「いいよ? 気持ちがいいんだよね。たくさん出して?」 「っふ、ええっ」 僕のものを上下に動かし、触る兄さん。だけど兄さんは何をしてもやっぱりすごく格好いい。 また見とれていると、兄さんの片方の手がお尻に当たった。 「ここも撫で撫でするね?」 兄さんの指がお尻の孔に入ってくる。 「んっ、あっ、いたっ!!」 異物感が僕を襲う。痛みを訴えれば、兄さんは瞼に唇を落として宥めてくれる。 優しい兄さんが好き。 胸がきゅううって締めつけられて、僕は自分の腕を兄さんの広い背中に回す。 「大丈夫? 痛かったね。じゃあ、消毒しよう」 兄さんは僕の足を持ち上げた。 なにをするの? そう思って見下ろせば、反り上がった僕の下に、兄さんの顔があって……。 ツプッ。 兄さんがベロを伸ばし、僕の孔を舐めはじめた。 やっ、うそっ!? 「やっ、兄さん? きたないっ!」 「汚くないよ? 晃太はどこもすごく綺麗だし、可愛い。中は赤いね……」 チュクチュクと水音が聞こえる。 おかしい。ヘンだよ? 僕、おしっこたくさん漏らしてる。 「ここの凝りかな?」 そう言って、兄さんがベロに続いて指を入れてきた。僕の孔の中の一点を擦った時だ。ものすごく強い刺激が僕の頭の中を支配した。 「ひゃっ、あああっ!」 身体が反れる。 「俺のものでも撫でて良い?」 何かわからない。何を訊(き)かれてるのかわからない。 だけど、兄さん。兄さんのすることならなんだっていい。 僕は、もう頷くことしかできない。 「ゆっくり、ね?」 兄さんは自分に言い聞かせるようにそう言うと、僕の孔に硬いものが当たった。 「ひぐぅう……」 その硬いものは、大きくて、僕の孔を広げてくる。 痛い。だけど、その痛みもなぜかすごく気持ちがいい。 兄さん……。 ポロポロと目からこぼれる涙の意味は、何だろう? わからない。 でも、兄さんのベロで掬われれば、嬉しいっていう気持ちがじんわり溢れてくる。 「兄さん、兄さんっ!!」 「陽生(はるき)って呼んで?」 「んっ、はるき、さん……」 僕が言われるまま、兄さんの名前を呼べば、硬くて大きいそれが、僕の中に、一気に入ってきた。 「っひ、あああうっ!!」 強烈な痛みが僕を襲う。だけど、兄さんの手が僕のを撫でるから、それだけじゃなくって、なんだか、すごく苦しい。 「中、撫で撫でしてあげようね」 僕の感じた中を擦ってくる。 大きな声が出ちゃう。母さんとお父さんに知られちゃいけないって思ったから、必死に口を噛みしめていると、兄さんがキスをする。 兄さんのキスで、僕のものがさっきよりもずっと大きくなってるのがわかる。 「ん、っふぅううううっ!!」 兄さんにキスされながら、僕はおしっこをたくさんもらしちゃった。 「吐精したんだ。可愛いな晃太は」 「は、せい?」 おしっこじゃないの? 訊き返せば、兄さんはにっこり笑った。 「そう。好きな人と、こうやってすると出るんだ」 「好き? 僕、兄さん好き」 「俺も好きだよ、晃太。愛している」 兄さんが僕を好き? 愛してる? 僕は嬉しくて、兄さんの大きな背中に腕を回すと、ふって笑う息がほっぺたにかかった。 兄さん、大好き。 **END** |