chapter:今までよりも、ずっと仲良くする方法は?※r18 明るいお日さんと一緒に、みんな眠りにつき、代わりにお月さんが顔を出す頃。 ボクの隣では、蒼(あおい)が眠っている。 だけどボクは、お月さんと一緒に起きていた。 ボクは猫又っていう妖怪なんだ。 今は人間の姿をしているけれど、頭には猫の耳がふたつ乗っている。 蒼は陰陽師で、うまく変化の術が使えなくて里から追い出された時に知り合った。 食べるものもなくて、里を追い出されたボクは瀕死状態だった。そんなボクにとって、蒼は命の恩人だ。 せっかく助けてもらった命だもん、精いっぱい生きなきゃ。 でもね、ボク、いったいどうしたんだろう。 最近おかしいんだ。全然眠れないの。 起きている時でも、いつも考えるのは、蒼とどうやったらもっとずっと仲良くなれるかっていうこと……。 蒼は優しい。 変化する力もなく捨てられたボクを拾ってくれた、すっごく大切な人だ。 ボク、このまま死んじゃうのかな? イヤだ。優しい蒼と離れ離れになりたくないよっ。 「うええっ」 死んじゃうんじゃないかって思ったら、胸が苦しくて、涙が溢れてくる。口から、とうとう泣き声が飛び出した。 「心(しん)?」 隣で眠っていた蒼を起こしちゃった。 どうしよう。最近、おかしな事件が頻繁に起きていて忙しいのに、ボクなんか相手してたら大変だ。嫌われちゃうっ!! 「っひ、ごめ、なさい」 なんとか目を擦って、涙を引っ込めようとするのに、なんで? 涙、止まらないよ。 それどころか、さっきよりもずっとずっと涙が出てくる。 「何故、泣いているの? 最近眠れてないね? 何かあった?」 優しい蒼。 眠っていたのを起こしてしまったのに、蒼はボクを気に掛けてくれる。 「あ、あの……ボク。ボクね?」 眠れない理由と、泣いている理由を言おうとするんだけど、どう言ったらいいのかわからなくて、口ごもってしまう。 だけど蒼はすっごく優しい。ボクが何か言うまで、ずっと待ってくれるの。 お願い、側にいて……。 ボクを嫌いにならないで……。 ボクは蒼の胸に頬を擦り寄せた。 「心……?」 頬を擦り寄せるボクの態度がおかしいと気付いたみたい。蒼の大きくてあたたかな手が、ボクの背中をさすって宥めてくれる。 だからボクは、ありのままを言うことにした。 「どうやったら蒼と仲良くなれるのかなって考えて。そうしたら眠れなくなっちゃったの」 「仲良く?」 「うん」 やっぱりボク、おかしいのかもしれない。 仲良くなんて、いつもずっと一緒にいるのに。 これ以上、ずっと蒼に近づくことなんてできないのに。 すっごく迷惑なことを言っているんだっていう自覚はある。蒼はボクを捨てる? 里のみんなみたいに……。 そう思うと、ビー玉みたいな大きさの涙がぼとぼとこぼれ落ちる。 みっともなく泣いていると、ふいにボクの身体が反転した。 「ひゃっ、蒼っ!?」 目の前には蒼の顔。 なんだか、いつも優しく微笑んでいるのに、いまは違う。 真剣な顔になっている。 「仲良くしようか、誰も俺と心の邪魔ができないくらいに」 「ん……」 仲良く。できるの? コクンと頷くと、蒼はボクの身体から狩衣を剥ぎ取っていく……。 蒼? 何をするの? 蒼が何をするのかわからなくて、ジッと見つめていると、帯をはずされ、着物の前を開かれた。 顔が、近づいてくる……。 「可愛い心」 「ん、ぅううう」 これはなに? 息苦しくなって目をこじ開ければ、蒼のお口がボクのお口を塞いでいる。 蒼のベロが、ボクの口の中に入ってきたんだ。 「あっ、蒼!!」 びっくりして顔を離せば、蒼は薄い唇に笑みを浮かべていた。 なんだろう? 嬉しそう? 「発情期を迎えたね?」 蒼の手が、ボクの足の間にぶら下がっているものを包み込んだ。 その瞬間、電流のようなものがボクの身体を突き抜けていく。 「っひ、ああっ!!」 『はつじょうき』って何? ボク、こんなの知らない。 「やっ、あっ、ああああっ!!」 蒼の手は、ボクを揉み込む。 グチャグチャと濡れた音が聞こえてくる。 恥ずかしい。おしっこもらしちゃったみたい。 「やあっ、おしっこ、汚いよ、蒼っ!!」 首を振って蒼に言っても、笑みを崩さないまま、握っているボクから手を離そうとしない。それどころか、強弱をつけて、さっきよりも刺激を強くしてきた。 「っひぃいいんっ」 「汚くはない。精通したんだよ? 大人になった」 大人? それってそれって……。 「蒼といっしょ?」 ぐすんと鼻を鳴らし、涙目のまま訊ねれば、蒼は頷いた。 「そうだよ、これで、もっと仲良くなれる」 蒼はそう言うと、ボクを握っていた手をお尻の方に移動させた。 ツプン。 指が、お尻の孔に入ってくる。 「っひ、あっ! 蒼っ!!」 指、太いよ、入らないよっ!! 「我慢してね? 気持ち良くなるようにするから」 蒼と仲良くできるのなら、ボク、我慢する!! ボクは両手を蒼の広い背中に回し、できるだけ大きく両足を広げた。 指が中をこじ開け、ずっと奥に入ってこようとしてる。 「そう、そのまま。ゆっくり息をして。できるだけ身体の力を抜いて……」 奥へと入ってくる指が消え、次に入ってきたのは、ボクのと同じ形状をした、ボクよりも大きい蒼のものだった。 「あっ、あああっ、あおい、あおいっ!!」 苦しい。 先端が入るために、中の孔が広げられる。 だけど、痛みは一瞬だけで、ある一点に触れた時、すっかり消えていた。 それよりも、なんだろう。 ちょっと疼く感じ? ジクジクする。 「あお、い……」 「ひとつになったよ? ほら、これで誰にも邪魔はされない」 気が付けば、蒼のものがボクを貫いている。 ほんとうだ、蒼とひとつだ。 「ん、っふ……。好き、蒼、好きっ!!」 「ああ、愛しているよ、心」 「愛?」 愛ってなに? わからない。 仲良くなったっていうことかな? 訊ねれば、蒼は答えてくれる。 「好きよりもずっと深い言葉だよ」 「そ、なの? ボクも、愛してる……ああああんっ!」 言ったとたん、ボクの中にあった蒼が動いた。 さっきジクジクしてた部分を擦ってくる。 「やっ、らめっ、もう、ひゃあああっ! おしっこ、またっ」 言ったとたん、またボクは先端から漏らしてしまった。だけど、全然治まらない。 蒼に擦られたら、もっともっと出してしまう。 「やああああっ、止まらない、あおい、あおいっ!!」 だけどおしっこは蒼もボクと同じみたいで、ボクのお腹に向かって注がれる。 熱い。焼けるようだ。 「蒼っ!! ああああっ!!」 「もっと注ぐよ?」 蒼はボクの腰を持ち上げた。上下に揺すりながら、勢いよく出たり入ったりを繰り返した。 その度に、ボクの中は刺激され、先からおしっこが吐き出されていく。 視界の端っこで、着物を伝ってお布団まで濡れていくのが見えた。 「っひ、あああああっ!!」 その日、ボクは蒼とずっとずっと仲良くできた。 これからもずっと仲良くしてくれるといいな。 「明日も、仲良くしてくれる?」 「ああ、ずっと仲良くしておこうか」 ……嬉しいけど、それってすごく大変かもしれない。 でも、蒼と仲良くなれる。 昨日よりもずっとずっと仲良しだね……。 ボクは大好きな蒼のお口に唇を落とした。 **END** |