chapter:初夜※r18 「あっ、待っ、ボルディア!!」 俺のパジャマを早急に脱がせようとしているのは、南部風鈴から現れた美しい男性。異国の騎士、ボルディア。 なんでも彼は運命の人を探し、異国の世界からやって来たのだという。 彼曰く、俺は運命の人で、知らず知らずの間に彼を召喚したらしい。 隠れゲイの俺には一生恋人なんてできないと思っていたから、まさかの展開にびっくりだ。 こういう行為もすることがないと思っていたから、正直ちょっぴり嬉しいと思っていたりする。 だけどさ、出逢ってからまだ一週間しか経っていないのに、セックスというのはあまりにも性急ではないだろうか。 臆病な俺はなかな頷けず、今もこうしてボルディアから逃れようとしてしまう。 これまでは、彼もなんとか我慢してきたんだと思う。俺が拒めば、ディープキスまでで終わらせてくれた。 だけど今日は違う。彼はなかなか引き下がろうとしない。 「いい加減我がものになってはくれまいか。これほどまでに君を愛しているというのに、愛する者を前にして何もせずに過ごすというのは、あまりにも無慈悲」 「だって、出逢ってまだ一週間で、ボルディアのこと、何もしらなっ、あっ!」 言葉が途切れたのは、彼がパジャマをまさぐり、俺の乳首を直に撫でたからだ。 全身に痺れが走る。 「俺のことはもう話した」 「ここでは異なる次元にある、ザランディーアという国の第一王子で、アフロディテの予言により導かれたっていうことでしょう、そうじゃなくって、性格とか、もっと、ああっ!!」 ボルディアの言葉になんとか反論しようと口を開けるものの、乳首を弄られながら話しているのでやっぱり言葉は中断されてしまう。代わりに出てくるのは、本当に俺のものなのかっていうくらい、甘く喘ぐ声だ。 「俺の根っこの部分を知りたいのなら、この行為が一番だ。それに、君の体はこんなに感じやすくなっているというのに……。それに、ここの蕾はこんなに赤く熟し、尖っている」 ちろりと片方の乳首を舐められた。 「んっ、っふ、あっ!!」 ざらついた舌の感触が、俺の官能を刺激する。 「可愛い声で鳴く。もっと君を知りたい」 「まっ、だめっ! ああっ!!」 ボルディアにパジャマの上から俺の陰茎を撫でられ、腰がベッドから浮いた。 彼にもたらされる官能のおかげで俺の理性が崩れ落ちていく……。 抵抗はもう出来ない。彼の後頭部に手を回した。 「それで良い、我が妻よ」 何度も乳首を啄まれ、甘噛みされては、下肢の方では陰茎を扱かれる。 俺の流した先走りで、パジャマが濡れていくのがわかる。 もっと欲しい。 もっとボルディアを感じたい。 俺は腰を浮かせ、ボルディアに催促する。 「うう、んっ!!」 「どうして欲しい?」 恥ずかしい。 口では言えなくてこうして腰を振っているというのに、彼は言葉で告げてほしいのか、訊ねてくる。 俺の顔が熱くなる。 だけどずっとこのままというのはあまりにもひどい。 俺の陰茎は痛いほど膨れ上がり、震えている。 達したいと思ってしまう。 「俺を……」 「君を?」 もう一度訊ねられ、俺は口内に溜まった唾をゴクンと飲み込み、口を開く。 「直に、触ってほしい……」 言った瞬間。 「こうやって?」 「あっ、ああああっ!!」 下着ごとズボンを下ろされ、剣ダコだろうか、少しでこぼこしている大きな手のひらに陰茎がすっぽり包まれた。 新たな熱が俺を襲う。 「気持ちが悦いか?」 「きもち、ああ、すごく悦い!!」 彼の手が俺を扱くごとに、空気を含んだ水音が聞こえてくる。 「っひ、あっ、っひ!!」 幾度となくベッドの上で腰を揺らし、喘いでいると、肉を引き裂かれるような痛みで後ろの孔に指が入ってきたのを知った。 「ボルディア!!」 痛みで、さっきの快楽も吹き飛んでしまう。 「快楽にのみ集中し、我を欲してくれ」 涙が溢れたその目尻に慰めるようにして唇が落ちる。そのまま頬から滑り落ち、俺の唇が塞がれた。 「っん、っふぅ……」 彼の舌が忍び込み、俺の口内を蹂躙する。 ボルディアに口づけされると、不思議だ。骨張った指はまだ、俺の中にあるのに痛みは消え、また快楽が膨れ上がってくる。 陰茎を扱かれる熱と、深い口づけで俺の体が蕩けていく……。 そうしている間にも、内壁を掻き分け、彼の指が俺の中を暴く。 中にある一点に触れられた時、どうしようもない狂おしいものが俺の体に走った。 「おねが、ボルディア、俺、俺!!」 押し寄せてくる熱に我慢ができなくなり、荒くなる息のまま、彼に告げる。 「我を欲するか」 「きて、おねがいっ、もう、俺っ!!」 自ら腰を上げ、彼の腰に両足を絡める。 淫乱だと言われてもかまわない。それ以上に、熱い彼の楔欲しいと思ったんだ。 俺の懇願によって、彼を戒めていた布を解放させた。そこにあるのは俺よりも一回りは大きい、彼の立派な一物だ。 指が消える代わりに、彼の楔に貫かれた。 「あああ、うっ!!」 意識が弾け、中にあるボルディアを締めつけた。 俺の最奥に辿り着いたボルディアは精を放ち、俺もまた、ボルディアの腹部に向けて吐精する。 「あああああっ!!」 じっとりと汗で濡れた肌はどこか気持ちが悦い。 互いに果てた今、俺はボルディアの腕の中に治まっていた。 初めてなのに、どうしてこうも簡単に受け入れてしまうのだろう。 ふと疑問に思ったことを口にすれば、「愛の女神、アフロディテの祝福を受けて君と出会ったからだ」と当然のことのように言われてしまった。 ……うう。これからどうしよう。 若干の不安はあるものの、このたくましい腕を手放す気は、俺にはなかった。 それは彼への恋心が芽生えているからだろうことは、もうすでに知っていた。 「愛しているよ、我が妻」 低い声が心地良い。 俺は彼の背中に腕を回し、目を閉じた。 **END** |