chapter:キミがスキ ※r18 外を照らすお日さまが赤くなって、お月様とタッチ交代! そんな今は、お外が真っ暗で、前はよく見えていた目だけど、今のボクはお外があまりよく見えなくなっちゃった。でもそれはビョウキとかじゃない。 人間なら当たり前みたい。 人間って、ちょっぴり不便だね。 ……なんて思いながら、ボクは、あの人がいる場所まで急ぐ。 この町では多分、一番じゃないかな、大きな川がある場所。そこに、あの人がいるんだ。 ボクは、まだ慣れていない二本の足で急いで、大きな川があるソコに向かう。 すると、いくらもしないうちに、お月様に負けない強い明かりが見えた。 その光はお月様よりもずっと眩しいけど、小さいんだ。それにそれに、ブンブンって音もたくさんする。 大きくて長細いカタマリがたくさんある。 近づけば近づくほど、耳が痛い。 でもガマンだ。あの人はソコにいるんモン! 「あ、いたっ!!」 そうこうしているうちに、一番大きな背中を見つけた。 「好きです! ボクを貴方の傍に置いて下サイ!!」 「ああ?」 ボクは大きな背中のすぐ後ろに立って、ペコンとお辞儀をする。 そうしたら、あの人は腰を上げ、振り向いて……不機嫌そうにボクを見下ろす。 「おいおい、此奴、顔はいいが、見た目どおりの族だぜ?」 仲間の人もいくらか寄ってきて、興味があるのか、ボクを見下ろしてケタケタ笑っている。 族? ってなんだろう。 よくわからないけど、でも知ってる。知ってるモン!! だって、すべてはその時からボクの恋が始まったから……。 「君、名前は?」 「三毛」 「三毛? 猫っぽい名前だな」 むぅう。なんだか馬鹿にされてる? ボクはキッと睨み返し、また龍サンと向き合った。 「族サンでも龍サンが好きです!!」 そう、ボクは、今は人間だけど、本当は人間じゃなかった。 猫だった頃、ボクがこの近くで夜のお散歩をしている時、龍サンが乗っているような黒いカタマリにひかれそうになったんだ。 それで、間一髪のところを龍サンに助けて貰った。 とっても無愛想で、怖かったけど、でも大きな手はあたたかくて……気がついたらその日以来、近所のおばあちゃんにお魚を貰って食べている時でもずっとずっと龍サンのことを考えていた。 そこから始まったボクの恋。 龍サンの隣にいるため、神様にお願いして人間にしてもらったんだ。だからボクは、龍サンの隣にいたい。 胸の前でグッと拳を作って、決意を新たにしていると、だけど龍サンは頑固だった。 「迷惑だ」 ぶっきらぼうな返事が返ってきた。 だけど……だけど!! むぅうっ! めげないモン!! 「龍サン!!」 もう一回、お願いしようと声を上げれば――。 「いい加減にしろよ!」 眠りに入っていた草サンや川サンたちを起こしちゃうんじゃないかっていうくらいの大きな声があたりに響いた。 怒鳴られたって全然怖くないよ。龍サンが優しいこと、ボク知ってるモン!! だからボクは、お月様がひょっこりお空に顔を出す頃、毎日龍サンのところに通った。 だけど、龍サンからは同じ言葉ばっかり。 それでもめげずに通っていると、しばらくて、龍サンは川に来なくなった。 それでも何時かは来てくれるかもしれない。もしかしたら風邪をひいちゃったのかもしれないし……。だからずっとずっと龍サンを待つ。 「おい、お前」 後ろから、ブンブンっていう大きな音が聞こえてきた。もしかして龍サンかな? お風邪、なおったのかな? 期待に胸を膨らませて振り向けば……だけどボクが思っている人とは違う人間がいた。 見慣れない人間だ。 だれ? 「龍の男って噂、本当か?」 何を言っているのかわからない。だけど、なんだか龍サンたちのような感じはしなくて、威圧的で怖い。 「……っつ!!」 後退して逃げようとしたら、腕を掴まれ、地面に倒された。 バタンッ! 大きな音と一緒に身体には痛みが走った。 「いたっ!!」 「さすがは奴の男。なかなか可愛い顔してるじゃん?」 「やっちまう?」 「そうだな。日頃、龍には世話になってるし、此奴でシめてやろう」 なんだろう。わからないけどものすごく怖い。 「やだっ!! はなせっ!!」 大きな声を出して離すよう言っても、全然聞いてくれない。 「煩いな。おい、布か何か持ってないか? 此奴の煩い口を塞ぎたい」 「ないけど、塞いじゃうことはできるぜ?」 頭の上で、嫌な感じの笑い声が聞こえた。 目の前の人間が、ゴソゴソしている。 「なるほど、頭良いな、お前」 「だろう?」 足の間にある隙間から、太い何かを取り出した。 抵抗するボクの口に、ソレを入れられる。 生臭い匂いとボクの口いっぱいにソレが入ってきて、喉にまで当たる。 苦しい。 「っふ、ぐぅううっ!」 「はいはい、大人しくしようね。口の中、やっべ、すげぇ気持ち良い。やっべ、イきそう……」 喉の奥深くに当たった先が、苦い何かを出した。 「んぅうううっ」 バタバタ足を動かしても、たくさんの人に抑えられていて、逃げることができない。 腰が浮かされ、布が破ける音がする。 やだっ! やだよっ!! 何をされるのかわからないけど、すごく怖い。 「小っせ……。この孔に挿れちまえばいいのか?」 お尻の孔に、何かが触れた。 「龍の男なんだろう? なんで此奴の孔は処女みたいなんだ?」 「美味しくなかったんじゃねぇ? 捨てたのかもな」 ……捨てた。 人間達が言う声に、ボクの胸が苦しくなった。 龍サン、もしかしてボクを捨てたの? あまりにも煩いから、嫌われてた? そんな……。 胸がズキズキ痛む。 「慣らせば悦んで受け入れてくれるさ」 「でもよ、指でこんなキツキツだぜ? まずは慣らさないとな」 「んぅううううっ!!」 ボクの孔に挿し込んだ何かが、中を穿りながら、奥へと向かってくる。 苦しい。息ができない。 龍サン、龍サン。 目をつむれば、出てくるのは涙だ。 助けて、怖いよ。ボク、どうなっちゃうの? だけど、龍サンは猫だった時みたいに助けてはくれない。 ボク、嫌われたから……。 「っふ、やぁああん、っぐ」 口に入れられているモノを吐き出そうと大きく口を開けると、より深く入ってくる。 「何してやがる!!」 誰かの声が聞こえた瞬間、ボクの身体が地面に落ちた。 「おい、大丈夫か?」 見上げれば、そこには大好きな龍サンの顔があったんだ。 「っひ……迷惑だって知らなくて。ボク、ごめんなさいっ」 龍サンの腕から抜け出し、この場所から去ろうとしたら、腕を引っ張られて、また龍サンのところに引き戻された。 「おいおい、待て。その格好で動くな。ったく、これだから俺に近づいちゃいけなかったんだ」 「龍、此奴どうするんだ?」 「……持って帰る」 「ほぅ?」 「煩せぇなっ」 「俺は別に何も言ってない」 「良かったな、まあ、言い寄られた龍もまんざらじゃなかったもんな〜」 「煩せぇっ!!」 龍サン、何が煩いんだろう。 ボクはみんなと龍サンが話している内容もよくわからなくて、首を傾げてしまう。 「可愛がって貰えよ」 ポンポンと頭を撫でてくれた。お友達さんも優しい人だ。 ボク、迷惑じゃないのかな? チラっと顔を見れば、困っているような顔をしているものの、怒ってるふうじゃないみたい。 太い眉毛がハの字になっている。 裸になっちゃった身体を布にくるまれ、大きなカタマリに乗せられてやって来たのは、大きな大きな人間の住処。 ビルっていうものの中にある家。 ココって、どこだろう。ものすごく広い。 口についた苦いものを、布で拭かれ、ふんわりしたふかふかな場所に下ろされた。 「……お前、やっぱ帰れ」 「龍サン?」 なんで? どうして? さっきはボクを傍に置いてくれるって言ったのに……。 顔色を窺えば、ちょっぴりほっぺたが赤い? もしかして風邪ひいちゃった? 「どうなっても知らねぇぞっ!!」 平気。龍サンならボクをひどい目にあわせないモン。 ボクは広い胸に頬ずりをして、龍サンに甘えるんだ。 頭を撫でてくれる大きな手。 ……気持ちが良い。 「……お前は猫みたいだな」 そうだよ。だってボク、今は人間だけど、猫だったモン。 龍サンに言ったら、驚かれるかな? それもそれで面白いカモッ!! **END** |