れんやのたんぺんしゅ〜★
YU-U-WA-KU ※r18





chapter:俺の好きな人。







 俺、真嶋 知明(まじま ともあき)は今、高校時代からの腐れ縁である、穐山 宏一(あきやま こういち)の家で、来週には提出しなければならない、『老人介護のあり方』についてのレポートの書き上げのため、お邪魔している。

 図書館という選択肢はあるが、どうもあの静かすぎる空間が気になってレポートが書けず、俺の家は散らかっていてそれどころではなくて。

 そういうことで、友人である宏一の家でレポートを書き上げようっていうことになった。

 っていうのは建前でーー。

 実は俺、好きな人がいる。

 その人は俺よりもふた回りも年上で、ずっと大人な人。

 誰かというと――。


「なあ、お前さあ、俺の親父のどこがいいわけ?」

 レポートを書くに当たって2人で掻き集めてきた資料を眺めていた宏一は唐突に口を開いた。

 ーーそう。

 俺が好きな人は宏一のお父さんの穐山 伸司(あきやま しんじ)さん。奥さんは五年前に病気で他界している。以来、伸司さんは独り身を通している。

 

「どこって。優しいし、スタイル良いし格好いいし。それに難しい数学の問題とか教えてくれるし頭良いし、父さんなんてハゲてて中年太りだし」

 伸司さんは宏一がいるのに凄く若々しい。黒髪にところどころ混じっている白髪も素敵だし、背が高くて足も長くて。切れ長な目は宏一と似ているけれど、眼鏡の効果なのか、それとも性格をあらわしているのか、すごく穏和な雰囲気がある。

 伸司さんとは高校の時だったっけ。宏一と俺が解けないってわめいていた難問を、判るまで丁寧に教えてくれたのがきかけだ。

 それ以来、もうずっと伸司さんに恋をしている。

 当然、この恋心は宏一にしか言っていない。

 同性でしかも年上の人に恋をしているなんて、自慢にもならないし、俺の恋心を知ったら、いくら温厚で優しい伸司さんでも気持ち悪がられることは間違いない。

 この恋は所詮、実らない。

 だけど人間って不思議なもので、叶わない恋だって思えば思うほど、燃え上がるし諦められなくなる。

 おかげで俺は、気が付けば恋心を秘めて4年にもなる。

 いい加減、新しい恋を見つけなきゃと思うのに、だけど俺の胸にはいつでも伸司さんが独占している。

 ほんと、どうやったら諦められるのかな。

 いっそのこと、伸司さんに好きな女性でも現れたらいいのに……。


 なんて思っても、実際そうなったら俺はもの凄く打ちひしがれて泣き通しになるんだろうな。


「ふうん? あ、わりぃ。大学に忘れもんした。今から取りに行ってくるわ」

 俺が伸司さんの恋に失恋した時のことを考えていると、宏一は突然腰を上げた。

「えっ? 今から?」

 大学に忘れ物って。

 ここから一時間はある。

「明日じゃだめなの?」

「うん、ダチに借りた漫画なんだよ。無くしたら殺される……ちょっと行ってくる」

「ちょっと!」

 宏一は言うなり、俺の声を無視して上着を着るなり走って出て行ってしまった。

 困ったのは俺だ。

 だってこの家には俺の他に伸司さんもいる。

 突然2人きりとかにしないでほしい。

 とはいうものの、今俺は宏一の部屋にいるから伸司さんとは顔を合わさなくて大丈夫なんだけど、いや、でも、心の準備が……。

 落ち着け、俺。

 バクバク言う心臓を叩いて深呼吸すると、


 コンコン。

 部屋のドアをノックする音が聞こえた。

 おかげでせっかく無理矢理沈めた俺の心臓は再び高鳴り、鼓動が速くなる。

 コンコン。

 もう一度ノックされて、俺は立ち上がるとぎこちなくドアを開けた。

 すると案の定、ドアの前にはお盆を持った伸司さんがいた。

 年齢なんて父さんと変わらないのにすらっとしていてこんなに格好いいってどうよ。

 伸司さんに見惚れてしまう。

「あれ? 宏一は?」


 そんな俺の心中を知らない伸司さんは、部屋に宏一の姿がないのが気になったらしい。

 伸司さんに見惚れて半ば放心状態の俺に訊(たず)ねてきた。

「あ、大学に忘れ物しちゃったみたいで……」

 ふたりきりなんてドキドキする。

 そんな俺を余所に、伸司さんは俺の隣に座った。

 伸司さんとの距離がずっと縮まって、もう俺はどうしていいのかわかんない。

「まったく、知明くんを置いて行くなんて困った奴だな。りんごジュースで良かったかな?」

 ため息をつくなり、伸司さんは運んできてくれたジュースが入ったグラスを掲げた。

「あ、いただきます」

 俺は慌ててグラスを受け取る。


 んだけど、グラスを持つ手が震えちゃったんだ。

 ピチャッ!


 伸司さんの膝の上に林檎ジュースを零しちゃった。

「うわ、ごめんなさいっ!」

「いいよ、大丈夫だから」

 俺がドジをふんでも優しい伸司さんは微笑んでくれる。

 俺、何やってるんだろう。恥ずかしい。

 俺は慌ててカバンからハンドタオルを取り出すと伸司さんにかかったジュースを拭き取る。

「知明くん、大丈夫だから」

 伸司さんはそう言って俺を宥めてくれるけど。

 ああ、もうほんっと、俺何ひとりでキョドってるかな。

 情けなくて涙が出てくる。

「ごめんなさい、ほんっとすみません」

 俺はひたすら謝り続けて伸司さんの太腿にこびりついたジュースをひたすら拭いていくーーんだけど。


 でも、あれ? おじさんの太腿をハンドタオルで拭いているちょっと上では、なんだか膨れいるような……。

「おじさん?」

 恐る恐る顔を上げると、伸司さんの頬が少し赤くなっているように思えるのは気のせいだろうか。

「もう、いいんだ。綺麗になったよ、だから……」

 困ったように笑う伸司さんは、だけど目に光が消えているように思える。

 それに震えるくらい、手をギュッと握っている。

 これって……。

 もしかして?

 俺は試しにタオルを持った手をもう少し上に伸ばす。そのまま何食わぬ顔でそこに触ると、おじさんの身体がビクンと跳ねたんだ。

 間違いない。伸司さんは俺の手で感じている。

 欲しい。

 おじさんが欲しい。

 ズボン越しで強調しはじめる一物を弄る手は、もう止められなかった。

 タオルから手を離して、ジッパーを下ろす。

「知明くんっ!」

 驚いているその声を無視して下着から一物を取り出すと、伸司んの一物は赤黒く勃起していた。

「……大きい」

 ゴクンと唾を飲み込んでから、俺は伸司さんが止めるのも聞かず、手にした一物を口に含んだ。

「うっあっ!」

「んぅ、うう……」

 伸司さんの一物は見た目以上に大きかった。

 喉の奥まで入れないと全部が入りきらないくらいだ。

「んむっ、んぅう……」

 頑張って口を動かせば、伸司さんからくぐもった声が聞こえた。

 俺の口内でむくむく大きく育っていく。

 俺で気持ち悦くなってくれてるのかな。

 そう思うと嬉しくて、口だけじゃなくて舌も使って舐めてみる。

 そうしたら生臭くて苦い液が俺の口の中に広がった。

 これはきっと、伸司さんの先走りだ。

 だけどどうしよう。

 こうやって伸司さんの一物を咥えていると、俺も興奮してくる。

 太腿の間にある俺の一物もズボンを押し上げているのが判る。

 それにーーああ、俺の腰が揺れてる……。

「んぅ……う……」

 俺の口内ではますます伸司さんの一物が膨らんでいって、おかげで呼吸もまもとにできない。

 息苦しいけど、それも苦じゃない。

 それはきっと、大好きな男性(ひと)だから……。


 でもどうしよう。息苦しくて目に涙が溜まっていく。

 それなのに、止められないんだ。


「んぅ、っふ……」

 腰を揺らせば太腿の間にある俺の一物もずっと昂ぶっていく。

 そうやって、伸司さんを咥えてどれくらい経っただろう。


「っひゃっ!」

 ふいに俺の腰が持ち上げられた。

「友達だからと我慢していたのに……誘った知明くんが悪い」

 伸司さんは俺を責めるように言うと、下着ごと俺のズボンを膝までずり下ろした。

 背後に被さってきたかと思ったら、ふいに尻孔に湿った何かが侵入してきたんだ。

「んん、ぅうううっ!!」

 びっくりした俺は、だけど伸司さんを咥えているから自分の身に何が起こっているのか判らない。

 でも、ピチャピチャ水音が聞こえたから、俺の尻孔を舐められてるんだって理解した。

「んっ、ああっ!!」

 自分の状況を理解したら、俺って淫乱なのかな。腰を揺らしてお強請りしてしまう。

 だって伸司さんが欲しい。

 俺の尻孔を貫いて欲しいんだ。

 だけどそれは伸司さんも同じ気持ちだったらしい。

 俺の口から伸司さんの一物を抜き取られて、そうかと思ったら開脚したままの俺を抱えて尻孔に、太くて熱いものがひと息に突き刺さった。

「っひ!」

「知明くん、知明くん!!」

 伸司さんが苦しそうに俺の名を呼ぶ。


 伸司さんの一物は大きくて、当然、バージンの俺の痛みはハンパじゃない。

 俺の全部が持っていかれそうだ。

 俺の尻孔が伸司さんの一物で押し広げられてギシギシ音がする。

「やあっ、しんじさんの、おっきぃいいんっ!」

 身を捩れば、伸司さんの一物が俺の前立腺に触れた。

 強烈な痺れと疼きが俺を襲う。

 身体を弓なりに反らせば、伸司さんの一物が中でグンと大きくなった。

「ああ、ああああんっ!!」

 俺が感じているのが判ったのか、伸司さんは俺の腰を上下に揺らして執拗にそこばかりを擦ってくる。

「そこっ、擦っちゃやあああっ!」

 グプッ、グプッ。

 ヌチャヌチャ。

 中を擦るその度に、濡れた水音と肉が擦れ合う音が聞こえる。

 俺、ヘンになる。

「あっ、ひぃいいんっ!」

 俺の勃起した一物からはピュク、ピュクって先走りが弾け飛ぶ。

 どうしよう、これ、すごく。

「きもちぃいいっ!」

「知明くんっ!」

 狂おしく、熱の隠った声で呼ばれた。

 そんな声で呼ばれたら、まるで恋人みたいな気分になってくる。


「しんじさ……」

 俺は手を伸ばし、伸司さんの唇に自らの唇で吸い上げる。


 そうしたら、伸司さんも俺のキスに応えてくれた。

 俺からのキスは伸司さんのものになって、口角を変えられる。

 より密着する身体に下肢の接合も深くなる。


「ん、っふぅうううっ!」

 前立腺をたくさん擦られたおかげで限界に達した俺は、吐精する。

 肉壁の中にある伸司さんを締め付けた。

 すると伸司さんも俺の腸に向けて熱い迸りを注ぎ込んだ。


 ――――。

 ――――――。


 はあ、はあ。

 静かな宏一の部屋で俺と伸司さんの乱れた呼吸が聞こえて来る。


「……わたしはなんてことを!!」

 伸司さんは俺を抱きしめながら、自責の念に捕らわれていた。

 お願い。そんなに自分を責めないで。


 誘惑した俺がいけなかったんだ。

 それに俺は、伸司さんに抱かれて嬉しかった。

 たとえ、想われてなくても。性欲処理でも、それでも伸司さんに抱かれたいと願ったのは俺なんだ。

「俺、伸司さんが好きです。だから抱かれて嬉しかった」

 本音を言ってしまえば嫌われることは目に見えている。

 だけど言わずにいられなかった。

 だって俺、伸司さんに罪悪感を持った目で見られたくないんだ。

 好きだから。

 好きになったからこそ、負い目なんて感じてほしくない。


 でも、これで終わりなんだ。


 そう思うと泣けてくる。

 でも、どのみちこの恋は失恋する。

 だったらせめて、伸司さんのぬくもりを知れてよかったじゃないか。


 自分にそう言い聞かせても……。


 ああ、やっぱりダメ。

 涙が溢れてくる。

 俺、こんなに伸司さんを好きだったんだ。


 最悪だ。

 失恋で恋の深さに自覚するなんて……。



「おじさんなのに?」

「年齢とかそんなの関係ないです。だって伸司さんはすごく素敵だから」

 俺はグスンと鼻を啜って答えると、

「じゃあ、わたしの恋人になってくれるかい?」

「えっ?」

 伸司さんはいったい何て言ったの?

 信じられなくて顔を上げれば、俺が大好きな優しい微笑みがあった。

「ずっと好きだった。宏一の友達だからと、何度諦めようとしたか……」

「嬉しい!」

 こんなの夢みたいだ!

 嬉しさのあまり、俺は伸司さんに抱きついた。

 んだけどーー。

 そうしたら……。


「だから、もっと君を抱きたい」

「えっ?」

 伸司さんは俺の太腿に手をやって、また足を広げるよう促した。

 見下ろせば、さっき吐精したばかりの伸司さんの一物が、また固くなって赤黒く勃起していた。

 えっ? うそっ!

 だってさっきヤったばっかりなのにっ!?

 目を疑う俺に、伸司さんはうつ伏せにさせるとそのまま挿入してきた。

「やっ、ああああんっ!」

 激しく何度も貫かれて、その度についさっき俺の中に注がれた伸司さんの白濁がグチュグチュと音を立てる。

 対する俺は、1回イってる分、敏感になっている。

 おかげですぐ限界を迎えるわけで……。

「もっ、らめぇえええっ!」


 案の定、深い抽挿ですぐにイった。

 だけど伸司さんはものすごくタフで、俺はその日、初めてのアナルセックスにもかかわらず、4回もイかされた。



 その日から、俺は友達を盾にして通わなくてもよくなった。

 伸司さんは結構性欲の多い人で、会うたびに何度もセックスを求めてくる。

 だけどそれは俺を見ると止められないらしく、それくらい俺に夢中なんだって。

 だったら俺はもっと乱れて、伸司さんを誘惑しまくってやるんだ。


 結局、宏一は俺と伸司さんが相思相愛なのを知って、わざと2人きりにしたらしかった。

 バレバレなんだってね。



 **END**


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