*恋色童話集*




chapter:とある、うさぎくんの恋愛事情。





違う。

違うよ、僕は――。

そりゃね、狼くんは優しい。

どんなに傷を負わせてもやり返してこない。


だけど、僕が好きなのは、狼くんじゃなくて……。


「僕、僕は……」
「うるさいっ」


ふたたび口をひらけば、僕は突然胸を押され、芝生の上に押し倒された。

「こ、くっ、んぅ、っ!!」

どうしたの?

そう言おうとしたら、口が塞がれた。


僕は、狐くんに、キスされてるんだ。

なんで?

どうしてこんなことになったの?

たしかに、狐くんのことは好きだ。


だけど、狐くんは、僕のことを好きでもなんでもない。

狐くんは僕のことを、ただ単に狼くんをいじめる仲間としか認識してないでしょう?




……いやだ。

こんなの、望んでない!!


僕を黙らせるためにキスをするなんて……イヤだよ。



「んっ、やっ、狐くんっ!」

ふいっと顔を背けて両手で狐くんの胸を押す。


抵抗をするけれど、でも、狐くんの方が軟弱な僕よりもずっと力が強い。

押し退けることができないんだ。


「いつも見てたんだよ、お前、女の子みたいに可愛い顔してるなって……。本当は女の子なんじゃねぇの?」

狐くんは耳元でそう言うと、ズボンの上から僕の中心を触った。


「あっ!!」

「残念、やっぱ男かよ。でも、いけるかも」


なんで、こんなことするの?


どうして、そんな言い方をするの?


そんなに僕のこと、イヤなの?





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