お願い、ギュッてして!
☆第一話☆





chapter:恋って落ちるものだよね




「そうそう、クルンってした毛先に真っ白卵みたいなプルンプルンの肌。大きなクリクリした目に輝く瞳!! しかも、あたしたち女子とあんまり変わらない身長!!」


……どうせ……どうせ、ぼくの背はいまだに156センチだよ。


ふくれっ面をしてしまうぼくに、女子はフォローする。


「まあまあ、そんなに怒らないで。怒った顔もかわいいけど」

「そうそう、身長なんて気にしなくていいよ。男の子だし、きっとこれからだよ!! あと1ヶ月後にはもしかしたら、目の前にあるあの木みたいに、ホラ……って、あああああああっ!!」



ショートカットの女子が側にあった大きな気を眺めて大声を出した。


「あああああああっ!!」


つられるように、もうひとりの女子も声を上げる。


「え?な、なに? どうしたの?」


突然の大声にびっくりして、女子を見ると、2人は大きな木の枝を見上げていた。


「バドミントンの羽が木の枝にひっかかったの!! どうしよう!?」

「うわっ、最悪!! 部活に遅れる!!」


女子2人は、さっきの穏やかな雰囲気はなかったように慌てふためきはじめる。



――うん。

こんな時は、ぼくの出番だよね。

自慢だけど、ぼくってすごく運動神経いいんだよ!!



ぼくは腕まくりして木の上のどこに羽があるのかを確認した。


太陽の光が緑色をした葉を照らしている。


逆光に目を凝らしながら見上げると……。





- 5 -

拍手

[*前] | [次#]
ページ:

しおりを挟む | しおり一覧
表紙へ

contents

lotus bloom