お願い、ギュッてして!
★第二話★





chapter:★猿だって木から落ちるんだよ★





真っ白い朝の光が生徒会室を明るく照らす。


さわやかな風がぼくのちょっと苦しい心に入り込んで、楽にさせてくれる。


だけど、同時に霧我の心配する視線が背中にチクチク突き刺さる。


ぼくの斜め後ろの席に座っている紅葉を横目で見れば……それ見たことかと言うように肩をすくめていた。


――違う。

違うよ。


そんなんじゃない。

きっと……絶対。

霧我はそうじゃない。


霧我のは、ぼくと同じ『好き』の部類じゃない。


ぼくは紅葉の言葉によって淡い期待を抱かないよう、小さく首を振った。





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