chapter:☆好きっていう気持ち☆ 「え?」 同じ掃除当番だった女子に怒られた。 あ、みんな、まだ教室に残っていたんだ? ――じゃなくって、何が触っちゃダメなんだろう? しかも、どうして女子たちはみんな、ぼくの背後に立っているんだろう? 意味がわからなくって眉間にしわを寄せたまま、『触っちゃダメ』って言われたから手を引っ込めて押し黙っていると……。 「よし、いいよ。できた!!」 女子が誇らしげにそう言った。 「ぶわっは!!」 隣にいる男子はぼくを見ていきなり吹き出した。 そして、また別の女子が最後のトドメをさす。 「や〜ん、かわいい!!」 女子はほっぺたを赤く染めて、まるで小さな犬か猫を見るような目でぼくを見てくる。 かわいい? かわいいって何? 今日はいつもより、う〜ん、っと失礼しちゃう!! 朝からいつも以上に、『かわいい』を連呼されてる気がする。 「もう! ぼく考え事してるのに静かにしてよ!!」 勢いにまかせて席を立つと、生徒会室に向かった。 そんなぼくの背後では、同じ教室の掃除当番だったクラスメート数人が騒いでいるけど、無視!! なんだよ、なんだよ!! みんなして、みんなしてみんなして!! もう、みんなが困った時とか、助けてあげないからね! ぼくは怒りにまかせて、生徒会室がある5階まで続く階段を、大股で力強く上った。 |