お願い、ギュッてして!
☆第三話☆





chapter:☆好きっていう気持ち☆





そんな霧我が、ぼくは大好きで……。

だから、霧我に視線を逸らされたり、みんなと同じように笑われたりするのがイヤなんだ。


「みんな……ぼくを見て笑う……」


うなだれるぼくを心配そうに覗き込んできた霧我に、ぽつりと話した。


「笑う? なぜ?」


「わからない……」


そんなの……ぼくの方が知りたい。


どうしてみんな笑うの?


どうして、霧我はぼくから視線を逸らしたの?



でも、ぼくのことが嫌いだからとか言われたら悲しい。


こんなこと訊けない。


言えるわけがない。


ぼくは押し黙って、そのままうつむく。


すると霧我は、「う〜ん」って唸った。



その声で、身体はビクンと震えてしまう。

だって、面倒くさいヤツだとか絶対にそう思われた。


それが惨めで、悔しくて、余計に涙が出ちゃう。



「……ホラ」

それは突然、ズイっと塞ぎ込むぼくの目の前に差し出された。


「?」


なに?


顔を少し上げると、目の前には開かれた手鏡――。

そこに映っていたのは、もちろんぼくの泣き顔……それと……。



ぼくの……頭。



「ね? 鈴を見てみんなが笑う理由。これでわかった?」


手鏡を差し出した紅葉に、コクンとうなずくぼくは、放心状態。


だって、ぼくの頭の上。


ピンク色をしたハート模様の……女子がよく髪の毛にくっつけているシュシュが……前髪の部分を上げられて、ちょこんと乗っていたんだ。





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