chapter:☆好きっていう気持ち☆ そんな霧我が、ぼくは大好きで……。 だから、霧我に視線を逸らされたり、みんなと同じように笑われたりするのがイヤなんだ。 「みんな……ぼくを見て笑う……」 うなだれるぼくを心配そうに覗き込んできた霧我に、ぽつりと話した。 「笑う? なぜ?」 「わからない……」 そんなの……ぼくの方が知りたい。 どうしてみんな笑うの? どうして、霧我はぼくから視線を逸らしたの? でも、ぼくのことが嫌いだからとか言われたら悲しい。 こんなこと訊けない。 言えるわけがない。 ぼくは押し黙って、そのままうつむく。 すると霧我は、「う〜ん」って唸った。 その声で、身体はビクンと震えてしまう。 だって、面倒くさいヤツだとか絶対にそう思われた。 それが惨めで、悔しくて、余計に涙が出ちゃう。 「……ホラ」 それは突然、ズイっと塞ぎ込むぼくの目の前に差し出された。 「?」 なに? 顔を少し上げると、目の前には開かれた手鏡――。 そこに映っていたのは、もちろんぼくの泣き顔……それと……。 ぼくの……頭。 「ね? 鈴を見てみんなが笑う理由。これでわかった?」 手鏡を差し出した紅葉に、コクンとうなずくぼくは、放心状態。 だって、ぼくの頭の上。 ピンク色をしたハート模様の……女子がよく髪の毛にくっつけているシュシュが……前髪の部分を上げられて、ちょこんと乗っていたんだ。 |