chapter:☆好きっていう気持ち☆ 大好きな人に可愛いと言われて放心状態のぼくを置いて、ふたりは書類を持って生徒会室から出て行った。 ぼくは、霧我が言ってくれた『可愛い』が頭から消えることはなくって……。 霧我を想うと全身が熱くなる。 顔は、ボンッって火を噴く音がした。 他の人から『かわいい』って言われちゃうとすごく嫌な気持ちになるのに、霧我だと嬉しいのは、きっと霧我のことがすごく好きだからだ。 少しでも褒めてくれることが、天にものぼる気持ちになるんだ。 すき。 だいすき。 たとえ、この想いは言えないとわかっていても、その気持ちだけが大きく膨らんでいく。 「どうしたらいいんだろう……」 ぼくは、生徒会室から出て行く広い背中を、見つめていた。 ぼくと同じ気持ちを抱く人物が、同じように彼の背中を見つめていることも気づかずに……。 |