chapter:★残酷な言葉★ 言ったら最後、霧我には嫌われて……もう側にいられなくなる。 霧我に対する自分の気持ちをぶちまけていたことに気がついたのは、彼がぼくを呼んだ後だ――……。 両手で口を塞いでも、もう遅い。 今まで積もり積もっていた霧我への想いを全部言ってしまった。 ……だったら、違うって言えばいい。 さっきのは冗談だって、笑い飛ばして……。 そうしたら、また霧我の側にいられる。 何くわぬ顔をして笑って……特別席じゃない、霧我の隣に……。 言えばいい。冗談だって言っちゃえ。 だけど……。 口をあけても、言葉がでないんだ。 何も言えない。 その代わりに、目からは涙ばかりが流れていく……。 「すず?」 どこか困ったような霧我の声が聞こえる。 だけど、視界は涙でぼやけて何も見えない。 霧我の顔、見られない……。 「……っつ!!」 ぼくはギュッと唇を噛みしめた。 その直後、さっきよりも大きく頭がグラグラしてきた。 あれ? さすがにおかしいって思った瞬間、目の前は真っ黒なモザイクで覆われていく――……。 「鈴!!」 霧我の声を最後に、ぼくの意識は……遠ざかった。 |