捜査官からの知らせ


目的地まで行くバスに乗り込んだA組の生徒は盛り上がっていた
「ねえ!なんで!?なんで俺の班女子いないのなんで!?」
峰田は泣き叫びながら同じ班である轟と青山に訴えかけていた
轟はどうでもよさそうな声で「知らねェ」と一言で会話を終わらせた 青山はキラキラと自分の新しい靴を自慢している
冷たくされた峰田は助けを求めて3班班長である飯田を見たが「峰田くん!静かにしたまえ!」と怒られてしまっている
結局班は最終的にくじ引きで決まった為それぞれ思うところもあるのだろう
緑谷は1班班長としてメンバーにおずおず話しかけた と言っても一度は共に戦い協力し合ったメンバーである
「よく一緒になるわね緑谷ちゃん」
「そ、そうだね蛙っ吹さっつっゆちゃ・・・ん」
頑張ってるわね自分のペースでいいのよと蛙吹は言った後、横の席の二人の方をみる
「常闇ちゃんも障子ちゃんも私と組んでたことあったわね」
「ああ」「そうだったな」と相変わらず寡黙な二人だったが緑谷にとってどちらも苦手なタイプではないので安心していた
(くじびきでかっちゃんと同じ班になったらどうしようかと・・・)
全部で5班、それぞれに和気藹々と談笑していた
そんな中、バスの助手席で相澤消太は険しい表情で考え事をしていた 何故こんなにも急に合宿に出る事になったのかその原因について
それは合宿数日前警察のほうから不穏な情報が飛び込んできたからだ

(ヒーロー科1年A組にヴィランのスパイが潜んでいる)
誰もが動揺していたヒーローを目指す教え子たちにそんなことがあるはずないと
「これを聞いてください」
警察の幻間捜査官は、慎重に取りだした録音機を再生した ノイズ交じりで聞こえにくいが男の話し声が聞こえる
"・・・・だ・・・・ヒーロー・・・あの世間・・・注目を・・・た一年・・・中に・・・スパイ・・・・潜り・・・て・・・"
"スパイ"確かにそう聞こえた教員たちはしばらく黙り込んだまま重い空気が流れる
「・・・・一般人や生徒の悪戯とは思えなくもないがやはり敵と考えて動いた方がいいな」
「そう、ですね・・・・信じたくはありませんがそのスパイ、の可能性も考えて対策を考えましょう」
教員であるヒーロー達が話し合いを始めたそうであってほしくはないと誰もが思いながら
結果1-Aの生徒を合宿という名の隔離を行うことに決定した 生徒の中に潜むスパイに気付かれないように調査するために
隔離とはいき過ぎじゃないかと声も上がったが、その行き過ぎた決定を実行する理由には録音機にまだ続きがあったからだ
「続いてこのような会話記録が残っていました」
"数日後スパイには学校内で暴れてもらう 1週間後、悪は、感染する"
「隔離が正解かもしれません・・・一組には護衛にヒーローがつき、他の生徒の安全の為にも自然に学校から遠ざけるのが良いかと」
幻間捜査官が慎重に話した声が会議室に静かに響いた
「・・・そうだね、しばらくは警察に学校内を警戒のため動いてもらおうか他のヒーローは授業もあるし警戒しつついつでも動けるようにしよう」
校長がしかたないといった様子で幻間捜査官に依頼をする
そうして合宿と称したスパイ隔離計画が進むのだった

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