mythology



神話を見る者は死して語る
同じ轍を踏まぬように

築き上げる歴史は崩れて
人の手から離れるのか

桜花舞いし春の宵に
開く宴 注ぐ美酒よ
杯に一つ落ちた花の
閉じる命 魅せる香

抗う程絶望に抱かれる
黄昏の時は迫りて
淀んだ空へ祈っても
届かぬだろう

閃いた白に君が映って
夢路を送る幻よ
倒れた大地の冷たささえも
今は遠くて

なるかみ ひびく ゆうだちに
やどる こだちは まよいごを
からめる やみよ たをのばし
おうは おさなき ひびのゆめ

神に成りし者はやがて悟る
同じ車 廻るように

滅び落ちる歴史の連鎖は
人の手には負えないのか

露を纏う月の宵に
開く道に 注ぐ涙
杯交わし愛でた花の
閉じる輪廻 残る香

流されて安楽に眠るより
愚かしく闇に降りよう
いつか再び会えるなら
笑えるように

貫いた黒に光宿して
旅路を照らす優しさよ
唇に触れた温もりだけで
前へ進める

てんじん おりる てんとちに
つづく ほそみち よもつさか
たどりし あなよ かえりみず
ゆくは うまれし あしのはら

抗わず安楽に眠るより
愚かしく闇に堕ちよう
君が生きるあの世界
守る為に

咲き誇る白に君を想って
闇路を辿る還り道
想い出の中の微笑みだけが
僕を導く

つきかみ まもる あめつちに
ひかる あさつゆ うたかたの
あだもの かたる でんせつは
かける はてなき とこしえを





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