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黙って話を聞いていた輝夜が頷くと、扶鋤は眉をひそめた。

「おい飛龍、お前が勝手に連れて来た娘だろう。ちゃんとお前が面倒を見ろ、この無責任が」

「そうは言っても、結界を解ける者を本隊に加えなければどうしようもないだろう」

「最もらしい事を言って俺に押し付けているだろう、お前」

「安心して。私、必ず役に立つから」

不意に凛とした声が二人の争いに割って入った。

輝夜は正座した膝の上にきちんと両手を揃えて言う。

「私の事を信じられないのは分かるわ。でも人は性別や生まれで決まるのではない、心で決まるのよ。見えないものを信じるのは難しいけれど、だから私は行いで証明してみせる。村の人達を助けたいという気持ちに嘘偽りは無い事を。私は必ず認めさせてみせる」

射るような瞳は蒼い光を放ち、しばらくの間部屋には沈黙が降りた。

輝夜が本心から話している事は、声の調子で分かる。

逆らえない水の流れのような力強さが感じられた。

この流れをせき止めるのは、例えどんなに言葉を尽くしても無理だと伝わる。

逆巻く水の潔さが、輝夜の眼差しや声に溢れていた。

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