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二人の会話を聞きながら、扶鋤が赤羽に同情を込めた視線を向けた。

「賑やかになりそうだな。まあ、頑張れ」

「……ああ、何だか頭が痛くなって来たぜ」

額に手を当てた赤羽の気は知らずに、二人は言い合いを続ける。

「もう、どうしてそうひねくれているの?私は心配しているのよ」

「だから、俺の事は良いと言ったろう。お前もしつこいな。そんなに口うるさいと、嫁に行けぬぞ」

「余計なお世話よ!飛龍こそ、それでは誰もお嫁に来てくれないわよ」

「そんなもの、最初から誰も欲しがっておらんから構わんな」

言いながら歩き出す二人を見て、扶鋤が笑みを浮かべる。

「仲が良いな」

「まあ、そうなんだろうなあ。これからどうなって行く事やら」

まだこの国は荒れているけれど。

それでもこうして一歩ずつ進んで行って。

その中で一度結び合った縁は、簡単に消えはしないから。





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