08
「二人は先に行ってろ。俺は馬の世話をしてから行く」
「ああ。頼んだぞ」
短く言葉を交わして、飛龍はさっさと歩き出した。
注意深く衛兵を避けながら奥へ進む飛龍に続きつつ、輝夜は益々呆れ返った。
「まるで泥棒ね」
「都合の悪い事に、俺の部屋は一番奥にあるからな」
飛龍は慣れた様子で植え込みの陰を進んで行く。
その後を追って背中を見詰めて、輝夜はそっと息をついた。
(この人は本当に、私が想像していた帝とは違うわね。それでも……)
こうして雨に髪を濡らして草葉の匂いを嗅いで、大地を感じて生きている。
そんな帝だからこそ、分かる事や出来る事があるのではないだろうか。
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Reservoir Amulet