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「先程部屋に案内させましたよ」

「あの娘もなあ、本当に飛龍に認めさせるんだから大したもんだぜ」

「そうですね。まさかこの女嫌いが女性を連れて戻るとは思いませんでしたよ」

しみじみと二人が言った時、軽やかな足音が聞こえた。

少しして輝夜が顔を覗かせる。

「今、いいかしら」

「ああ、どうした」

「美味しそうな果物を頂いたの。良かったら皆で食べようと思って」

高杯を手に入って来た輝夜は、飛龍の側に座って言った。

「貴方の客人だからって、凄いお持て成しをされちゃってるの。いいの?私、そんな大した者じゃないのに」

「つまらぬ事に気を遣うな。俺が招いたのだから間違ってはおらぬだろう」

輝夜が差し出した果物を受け取りながら尋ねる。

「着替えはそれで良かったか。どうにも派手な衣が多いが、すまないな」

そう話す飛龍も衣を改めていたが、輝夜が着ている物とあまり変わらない。

口振りから分かる通り、華美な衣は好まないのだろう。

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